治療
妊娠悪阻に当てはまらないつわりは妊娠に伴う正常なものです。つわりの多くは12週頃にピークを迎え、16週頃には自然に治まることがほとんどです。つわりがひどい時期は無理をせずにゆったりと過ごしながら、つわりを和らげるための工夫を試してみるとよいでしょう。
つわりが重く、体重減少が大きくなったり、脱水症状が見られたりする場合は、輸液や治療薬による治療が必要になることがあります。つわりが重いと感じるときは我慢せずに主治医に相談するようにしましょう。
つわりを和らげる方法
つわりを和らげる工夫には以下のものがあります。
食事の取り方の工夫
つわりがあるときは、無理に食べようとせずに食べられるものを食べたいときに取るようにしましょう。つわりがある時期は栄養バランスを気にする必要はありません。一度にたくさんの量を食べると吐き気を誘発してしまうため、少量を頻回に分けて取るように心がけます。その際、刺激物や脂肪分はさけ、味の薄い乾いた食品などを取るようにします。
固形のものが食べられないときは、ジュースやスープなどでも栄養を取ることができます。水分を意識的に取ることも大切です。
生活の工夫
つわりがある時期は、心身の安静を心がけ、休む時間を増やし、つわりがある時間帯に無理に動かないようにします。妊娠や仕事への不安など、精神的な要因によってもつわりがひどくなることが分かっているため、身近な人や医師に相談して不安を抱え込まないようにしましょう。
仕事をしている女性でつわりがひどい場合には、医師が作成する“母性健康管理指導事項連絡カード”を職場に提出することで仕事を休むことができます。つらいときは無理をせずに主治医に相談するとよいでしょう。
つわりに有効な治療薬
妊娠悪阻と診断された場合、輸液やビタミン剤などの薬物治療が必要になることがあります。
妊娠悪阻に当てはまらないつわりであっても、ビタミン剤や漢方薬などがつわりに有効であるとの報告もあります。また、海外ではショウガ粉末がつわりに有効であるとされていることもあります。これらがつわりの予防にどのようにはたらきかけるかは明らかになっていませんが、これらを含むサプリメントや食品について、医師や薬剤師に相談したうえで摂取してみるのもよいでしょう。
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