治療
やけどの治療としては感染の予防が非常に重要です。そのため、日々傷の処置をして、受傷した皮膚を清潔に保つことがどの重症度であっても必須となります。
I度や浅達性II度のやけどの場合は、受傷部を十分に冷却した後に、ダメージを受けた部位の乾燥を防いで炎症の改善を図るため、塗り薬や受傷部を覆う“創傷被覆材”などを使用した治療が行われます。
一方で、深達性II度やIII度のやけどの場合もまず皮膚を清潔にして塗り薬や受傷部を被覆材で対応います。しかし、皮膚の再生が期待できないケースも少なくありません。そのため、最終的にはダメージのある皮膚は切除し、広範囲にわたる場合には皮膚を移植する治療が必要となります。
重症のやけどでは、感染症や脱水を起こしやすい状態となり集中治療が必要です。さらに、熱風や煙を吸い込み、気道の粘膜にダメージを起こしている可能性がある場合には、窒息を予防するために気管挿管を行う必要があるため、やけどの面積が小さくても、ほかに浅いやけどしかなくても高度医療機関での治療が必要になります。
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