症状
ヌーナン症候群の代表的な症状として、特異的顔貌、低身長、先天性心疾患が挙げられます。そのほか、血液に関する症状や発達の遅れなど、さまざまな症状が現れることが知られています。症状には個人差があります。
特異的顔貌*
新生児期、乳児期には以下のような特徴がみられますが、年齢を重ねるにつれて目立たなくなることもあります。
- 両目が離れている
- 瞼が下がっている
- 広い前額部(おでこ)
- 耳の位置が低い
*特異的顔貌:特定の病気により特徴的な顔の形や外観を示す状態を指す。病気の診断の手がかりとなる症状の1つ。
骨格、体格に関する症状
循環器疾患
ヌーナン症候群の50~80%ほどの患者に先天性心疾患がみられ、肺動脈狭窄や肥大型心筋症を合併する頻度が高いことが明らかになっています。そのほか、心臓の構造に問題を認めることもあります。
血液に関する症状
ヌーナン症候群の多くの患者は血液が止まりにくい傾向があります。白血病や骨髄異形成症候群といった血液疾患を合併する例もあります。
発達、学習の遅れ
言葉の発達に遅れが生じることがあります。なお、言語能力の遅れによって、音がうまく聞き取れない、言葉の発音がうまくできないといったこともあります。
その他の症状
停留精巣といった生殖器の異常やリンパ管の形成異常などをきたすこともあります。また、皮膚や毛髪に症状が現れる人もいます。
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