クリップする
URLを入力して
記事をクリップしましょう
指定された URL のページが見つかりません
Mediastinal
漏斗胸
漏斗胸とは、胸の前面の中心部位が、漏斗(ろうと)の形に凹(へこ)んでいる状態を指します。漏斗胸は出生時から見られることもあり、年齢を重ねるにつれて形状の変化が進行性に強くなることもあります。特に...
クリップに失敗しました
クリップ とは
記事にコメントをつけて保存することが出来ます。検索機能であとで検索しやすいキーワードをつけたり、読み返し用のメモを入れておくと便利です。
また、記事を読んで疑問に思ったこと、わからないことなどをコメントに書き、「医療チームのコメントを許可する」を選んで頂いた場合は、医師や看護師が解説をメールにてお送りする場合があります。
※ クリップ内容は外部に公開されません
縦隔など

漏斗胸ろうときょう (別:胸郭変形)

更新日時: 2018 年 08 月 02 日【更新履歴
更新履歴
2018 年 08 月 02 日
更新しました。
2017 年 04 月 25 日
掲載しました。
閉じる

概要

漏斗胸とは、胸の前面の中心部位が、漏斗(ろうと)の形に(へこ)んでいる状態を指します。漏斗胸は出生時から見られることもあり、年齢を重ねるにつれて形状の変化が進行性に強くなることもあります。特に学童期などにおいては、他のお子さんとの外見上の違いから精神的な負担を感じたりすることもあります。

漏斗胸は1,000人に1人程度の割合で起こり、女性に比べて男性の方が3倍ほど多いことも知られています。

 

原因

胸は、肋骨(ろっこつ)と胸骨を中心として形作られています。肋骨は背骨の骨から左右12本ずつ出ており、前方に近づくにつれて骨から軟骨へと変化します。前胸部で肋骨と胸骨が結合しますが、この部分の肋骨は骨ではなく軟骨です。軟骨は、骨に比べて柔らかく、形状変形をきたしやすいと考えられています。漏斗胸はこの肋骨の軟骨部位に変形が生じることから発症します。

呼吸をするたびに、胸骨や肋骨は内側に引っ張られたり、外側へと押し出されたりといった圧力の変化を受けることになります。漏斗胸は、こうした圧力の変化に応じて徐々に肋骨の軟骨部位が変形をきたし、前胸部が落ち込むことにより発症すると考えられています。

漏斗胸は、扁桃腺肥大などに関連していびきをかくお子さんに多くみられることも知られています。いびきをかくということは、それだけより強く呼吸をしていることを意味しています。そのため、肋骨の軟骨部位への力のかかり具合が大きくなり、漏斗胸を発症しやすいと考えられています。遺伝的な素因が発症に関連しているといわれることもありますが、まだ未解明です。

 

症状

漏斗胸では、前胸部が凹むことから美容的な問題を伴うことがあります。他の人との容姿の違いから精神的な悩みを抱えることもあります。3歳頃までに胸のへこみは自然によくなることがありますが、大きくなると自然改善が望めなくなります。

また、時間経過と共にへこみの部分が右に寄るようになります。さらに、漏斗胸の方は、前胸部の変化に伴い少しでも呼吸を楽にするために前かがみの姿勢を取ることも多く、猫背や側弯症(そくわんしょう)といったの背骨の変化もみられるようになります。

漏斗胸の程度が強い場合には、胸部に位置する心臓や肺の機能にも影響が及ぶようになります。具体的には、循環動態や呼吸状態に悪影響が生じることがあり、呼吸器感染症をきたしやすかったり(風邪を引きやすいなど)、不整脈を生じたり、弁膜症を発症したりすることもあります。

 

検査・診断

典型的な漏斗胸の診断は外見により可能です。漏斗胸の程度や、肺や心臓への圧迫状況などを詳細に確認するために、胸部レントゲン撮影や胸部CT検査といった画像検査が併用されます。

さらに、不整脈をきたすこともあるため心電図検査にて電気活動を確認することもあります。そのほか、心臓の動きや弁膜症を確認するために心エコー検査が行われることや、呼吸機能への影響を確認するために呼吸機能検査が行われる場合もあります。

治療

漏斗胸の治療は、胸部の変形具合、内臓臓器への圧迫の程度などに応じて治療方法が決定されます。

症状が軽い場合

手術的な治療を行なわず、姿勢の矯正や胸部の筋肉の増強などで対応することがあります。

扁桃腺肥大やアデノイドの関連が疑われる場合

扁桃腺肥大やアデノイドに関連して漏斗胸が悪化していることが疑われる場合には、扁桃腺やアデノイドに対しての手術を行うことがあります。

呼吸循環系に悪影響がある場合・美容的な観点からの影響が懸念される場合

胸骨に対しての手術的な介入を行います。手術を行う年齢は、医療機関によって異なる部分もあります。手術方法には、さまざまな方法があります。たとえば、Nuss手術と呼ばれる方法が挙げられます。この方法では、変形している胸骨の後ろ側に金属製の棒を挿入し、胸骨が前方に矯正された形で金属を固定します。

手術後に胸骨が矯正できるのはもちろん、金属を3年間ほど留置する間にさらに矯正状態が安定することも期待できます。定期的に固定状況を確認しながら経過観察をし、最終的には金属棒を抜くことになります。