症状
上で述べたとおり、先天性低ガンマグロブリン血症はさまざまな原因によって引き起こされますが、免疫グロブリンが不足することにより感染症を起こしやすくなるという症状は共通しています。
一般的には生後6~12か月頃から風邪を引きやすく、中耳炎や副鼻腔炎、気管支炎などを繰り返すようになり、一度発症すると治療をしても回復まで時間がかかるといった特徴が目立ち始めます。なかには肺炎や敗血症、脳炎など重篤な感染症に進行することも少なくありません。
このような状態が繰り返されるため、発症した子ども には体重増加不良や発育不良が見られることも多く、炎症を繰り返すことで気管支拡張症などの後遺症を引き起こし、日常生活に大きな制限が生じるケースも多いとされています。さらに、健常者の50~100倍ほど悪性リンパ腫などのがんにかかりやすくなることも分かっています。
この病気を発症している子どもがBCGなどの予防接種を受けると、骨髄炎や重篤な肺炎などを発症することもあるため、家族歴などがあるときは注意が必要です。
医師の方へ
「先天性低ガンマグロブリン血症」を登録すると、新着の情報をお知らせします