症状
免疫不全症候群では、細菌、ウイルス、真菌などの病原体に繰り返し感染し、重症化しやすくなります。免疫機能が正常にはたらいていれば症状が出ないような病原体であっても、免疫機能が低下している状態では、強い感染症症状が現れることがあります(日和見感染症)。発熱、悪寒、体重減少などの症状は多くの患者にみられます。
特に、空気にさらされることの多い鼻やのど、肺などの呼吸器に感染が生じやすくなります。鼻汁、咳や痰、喉の痛み、喘鳴(ゼーゼーとした呼吸音)、息苦しさなどの症状がみられ、重症化した場合には、肺炎を発症することもあるため注意が必要です。
また、免疫不全症候群は消化器系や皮膚にも症状が現れることがあります。具体的には下痢や血便、腹痛、嘔気・嘔吐、皮膚の膿瘍、びらん(ただれ)、潰瘍、出血などがみられることがあります。特に乳幼児では下痢が続きやすくなったり、発育の遅れがみられたりする場合があります。
免疫不全症候群の一部では、リンパ節、肝臓や脾臓の腫れ、自己免疫疾患(免疫が自分の体の一部を攻撃することで起こる病気)、がん・リンパ腫などの発症につながる場合もあります。
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