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めんえきふぜんしょうこうぐん

免疫不全症候群

最終更新日
2018年08月24日
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2018/08/24
掲載しました。

概要

免疫不全症候群とは、細菌やウイルス、真菌などの病原体に対して抵抗力がないため、感染症を繰り返す可能性がある状態を指します。

大きく、先天的な原因がある場合と後天的な原因に分けることができ、後天的なものの代表としてはHIVによって発症するエイズを挙げることができます。

免疫不全症候群は、ときに重篤な感染症を引き起こし、命に関わることもあります。

原因

先天的な原因

生まれつき免疫機能が障害を受けるタイプの免疫不全症候群で、原発性免疫不全症候群と呼ばれています。

免疫細胞には、好中球やBリンパ球、Tリンパ球など数多くの種類があり、どの免疫細胞が機能しないかによっていくつもの病気に分類されています。

免疫機能に重要な遺伝子に先天的な異常があることから、病気の発症に至ります。突然変異的に病気の発症がみられることもあれば、ご両親から病気が遺伝することもあります。

後天的な原因

後天的な免疫不全症候群の代表は、HIVにより発症するエイズを挙げることができます。HIVは性交渉や血液を介して感染が成立し、白血球の中でもCD4陽性Tリンパ球と呼ばれる細胞を障害します。

このリンパ球は免疫機能の司令塔的な役割を担っており、免疫機能を保持するためには、なくてはならない細胞です。

HIVはTリンパ球を著しく障害し、エイズの発症、つまり後天的な免疫不全症候群の発症をもたらします。

症状

免疫不全症候群では、通常であれば問題にならないような細菌、ウイルス、真菌などに対し、繰り返し感染症状を示します。

特に、空気に曝されることが多い鼻やのど、耳、肺に感染症が生じることがあります。結果として、咳や痰、喉の痛み、喘鳴(ぜんめい)(ゼーゼーとした呼吸音)、息苦しさ、耳の痛みなどの症状が現れます。

また、免疫不全症候群では消化器系や皮膚にも症状が生じることがあります。具体的には下痢や嘔吐、腹痛、皮膚の潰瘍(かいよう)、びらん(ただれ)、出血などがみられることがあります。

さらに、リンパ節が繰り返し腫れたり、中枢神経系の感染症からけいれんや意識状態の悪化などの症状が現れたりすることもあります。

また、感染症を繰り返すことで臓器障害が進行してしまうことも懸念され、臓器の予備能力が低下することもあります。実際にどのような病原体に対して問題が生じるかは、どの免疫細胞の機能が低下するかによって大きく異なります。

検査・診断

免疫不全症候群では、どの免疫細胞の機能が低下しているかを確認するための検査が行われます。血液を用いて、白血球の総数や好中球、Bリンパ球、Tリンパ球、抗体などの数や種類、機能を調べます。

また、原因を調べるための検査も行われます。HIVであれば血液を用いてウイルスの証明を行い、原発性免疫不全症候群であれば、免疫機能の検査に加えて、遺伝子検査が考慮されます。

そのほかに、感染症に対しての検査も行われます。具体的には、病巣から採取された検体を用いて培養検査や病理検査がなされます。また、レントゲン写真やCT検査などの画像検査も検討されます。

治療

免疫不全症候群では、感染症を起こしている場合には治療が必要とされます。具体的には、病原体に対して効果が期待できる抗生物質や抗真菌薬、抗ウイルス薬の使用などが行われます。

また、免疫不全を起こしている根本に対しての治療介入も必要です。エイズであれば、HIVをコントロールするための抗ウイルス薬が使用されます。ウイルスの量を減らすことで、免疫機能を回復させることが重要です。

原発性免疫不全症候群であれば、予防内服、免疫グロブリンの補充療法、造血幹細胞移植などが選択されます。

免疫不全症候群では、日頃の生活から感染に気をつけることも大切です。また、後天的な免疫不全症候群の原因となるHIVでは、コンドームを使用するなど性感染症予防に注意することが重要です。

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