検査・診断
急性喉頭蓋炎が疑われる場合に用いられるのは、一般的に喉頭ファイバースコープ検査です。また、補助的な検査として頸部造影CT検査や血液検査などが選択されることもあります。
のどの強い痛みがあるにもかかわらず、口腔内所見として中咽頭の炎症所見に乏しい(患者の訴えと口腔咽頭所見の乖離)場合には喉頭蓋炎が疑われます。喉頭蓋炎が疑われる場合には、急性喉頭蓋炎であるかを確認するために喉頭ファイバースコープ検査を行います。また、患者の症状や状態に応じて頸部造影CT検査や血液検査が行われることもあります。
喉頭ファイバースコープ検査
喉頭ファイバースコープ検査とは、喉頭蓋を検査するときに用いられる一般的な方法で、胃カメラよりも細いファイバースコープを鼻から挿入して行う検査です。喉頭蓋の炎症や腫れの状態・程度、そして空気の通り道が十分確保されているかを観察し、確定診断を行うことができます。
なお、なんらかの理由で喉頭ファイバースコープ検査が行えない場合には、X線検査で喉頭蓋の腫れの状態を確認することもあります。
頸部造影CT検査
頸部造影CT検査とは、喉頭蓋周辺の様子を細かく観察することができる検査です。
頸部を触ったときの明らかな痛みや腫れのような症状がみられる場合に用いられることがあります。急性喉頭蓋炎の診断に加え、合併していることもある扁桃周囲や頸部の膿瘍の診断にも役立ちます。
血液検査
急性喉頭蓋炎における血液検査とは、炎症がどのくらい起こっているのかを確認するために行われる検査です。白血球数や炎症の程度の目安となるタンパク質の一種であるCRPの数値を確認するために用いられます。さらに、糖尿病があると病気が重症化しやすく、また副腎皮質ステロイドを用いることで血糖値が変動する場合があるため、血糖値やHbA1cといった項目の検査も行います。
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