症状
慢性扁桃腺炎には小児から成人まで全ての世代で生じるものと、成人のみに生じるものがあります。それぞれの症状は大きく異なります。
習慣性扁桃炎
1年に3回以上の炎症を繰り返します。
特に未就学児が発症しやすく、一般的には成長と共に軽快していくのですが、成人になっても発症を繰り返す場合があります。
症状は、急性期には急性扁桃腺炎に準じ、38度以上の発熱、咽頭痛、悪寒、関節痛、首のリンパ節腫脹が挙げられます。安定期には何も症状がありません。
また、扁桃腺にある多数の溝に細菌が定着して膿栓を形成します。このような状態になると、腐敗臭のような口臭が生じます。
慢性扁桃腺炎では、扁桃腺の免疫異常が生じやすく、扁桃腺自体には目立った症状がないのに、皮膚や関節、腎臓などの扁桃腺から離れた臓器に全くことなる病気が起こることがあります。手のひらや足の裏に膿が溜まった皮疹が多くみられる、掌蹠膿疱症、肋骨、鎖骨に異常な骨化をきたす、胸肋鎖骨過形成、本来は生体を守るべき免疫物質の一つである免疫グロブリンA(IgA)が、腎臓の糸球体に沈着し炎症を起こして血尿や蛋白尿が出現する、IgA腎症の3つの疾患が代表的ですが、このような病気を扁桃病巣感染症といいます。
慢性単純性扁桃腺炎
主に大人が発症するものです。飲酒や喫煙の刺激によって絶えず扁桃腺にダメージが加わった状態が続くと、炎症が慢性化しさまざまな症状が現れます。
症状は軽度なことが多く、咽頭痛やのどの違和感、乾燥が主なものです。発熱することもありますが、微熱であることがほとんどです。
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