とうにょうびょうもうまくしょう

糖尿病網膜症

最終更新日:
2023年11月14日
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2023/11/14
更新しました
2017/04/25
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治療

糖尿病網膜症と診断され、網膜の酸欠状態が続き新生血管が作られる準備状態になった場合には、新生血管が作られないように酸欠部分の網膜をレーザー光線で焼く網膜症光凝固治療といわれるレーザー治療が行われます。また、酸欠状態が続き新生血管が作られている場合にも、その血管を小さくするために同様にレーザー治療を行います。

さらに、網膜光凝固治療は網膜の浮腫の原因となる毛細血管瘤を焼くことで、黄斑浮腫を減らす治療法としても有用です。増殖糖尿病網膜症の時期になり硝子体出血網膜剥離が起きると、網膜光凝固治療だけでは治療することができなくなるため、硝子体手術が必要になります。また、糖尿病黄斑浮腫に対しては、網膜光凝固治療以外にも、最近では抗VEGF薬の硝子体内注射(抗VEGF療法)が主流となっています。しかし、抗VEGF療法は複数回の治療が必要であるため、ステロイドの局所注射(テノン嚢下または硝子体内)や硝子体手術などのほかの治療法と併せて行うこともあります。

網膜光凝固治療

網膜光凝固治療はレーザー治療とも呼ばれ、具体的には網膜にレーザー光線をあててたくさんの小さな瘢痕を作る治療です。

増殖前糖尿病網膜症では新生血管の原因となる網膜の酸欠が起こるため、酸欠部位の網膜にレーザー光線を当てて酸欠を解消することで新生血管が作られないようにします。また、すでに増殖糖尿病網膜症になり新生血管が作られている場合にはその勢いを減らしたりする目的で行います。さらに、網膜の毛細血管瘤に直接レーザー光線を当てて瘤からの漏出を減らして、黄斑浮腫を治す治療も行われます。

網膜光凝固治療は視力を改善させる治療ではなく、糖尿病網膜症の進行を阻止し失明を防止する目的で行われる治療です。増殖期になり硝子体出血や網膜剥離が起こると、出血が邪魔してレーザー光が通らないことや網膜剥離になっている網膜にはレーザー光線が当てられないことから、網膜光凝固治療を行うことができなくなります。そのため、タイミングを見極めて網膜光凝固治療を受けることが重要です。

硝子体手術

硝子体手術は、主に増殖糖尿病網膜症で硝子体出血や網膜剥離を起こした場合に行われる治療ですが、硝子体の牽引が原因となっている糖尿病黄斑浮腫に対しても行われることがあります。手術顕微鏡を用いて、眼球に3つの穴(眼内照明〈光〉・眼内灌流液〈水〉・硝子体カッター)を開けて細い器具を挿入して行われます。

抗VEGF薬硝子体内注射

糖尿病黄斑浮腫の原因となる血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを弱める抗体である抗VEGF薬を硝子体に注射して、浮腫を減らす治療です。抗VEGF薬の中には増殖糖尿病網膜症の中の血管新生緑内障に対する治療薬として有効な薬もあります。

多くの場合複数回の注射が必要であるため薬の費用が高額となることや、心筋梗塞脳卒中など抗VEGF抗体が全身に影響を及ぼす可能性があることなどを考えながら、個別に治療方針を決める必要があります。

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