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耳・鼻

耳管狭窄症

目次

耳管狭窄症とは

耳管狭窄症とは、中耳と鼻の奥に当たる咽頭をつなぐ「耳管」と呼ばれるトンネルが狭くなり、さまざまな症状を引き起こすようになった状態を指します。耳管狭窄症では耳に水が入ったような感じ、ふさがったような感じといった、「耳閉感」と呼ばれる症状が出現します。また、耳管狭窄症が持続すると難聴の原因になることもあります。

耳管狭窄症は、風邪をきっかけとして発症することがあり、特に乳幼児においてみることも多いです。また、成人領域であれば上咽頭がんといった腫瘍性病変と関連して耳管狭窄症を発症することもあります。

耳管狭窄症の治療については、これら原因疾患に対してのアプローチが必要となります。また、耳管の狭窄を少しでも解除するために耳管通気療法と呼ばれる方法がとられたり、状況に応じては鼓膜換気チューブを留置したりすることもあります。

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原因

耳管とは、中耳と鼻の奥に当たる上咽頭を交通する部位を指します。耳管の大きな役割の一つとして、中耳の圧力を調整するはたらきがあります。日常において多くの時間耳管は閉じており中耳と咽頭の交通は断たれていますが、ものを飲み込む、あくび、鼻をかむなどの動作をすると当時に耳管は開きます。このタイミングで中耳の圧力が咽頭の圧力、すなわち大気圧と一定になります。

中耳の圧力を調整する機能を有することは、生活を送る上で非常に重要となります。エレベーターや飛行機に乗っている状態を想像すると、急激な大気圧の変化と共に耳が詰まった感じになることを経験されることも多いかと思います。この際、中耳と大気圧の圧が一定ではなく、鼓膜が正常の形態から変化することとなり耳の症状が出現します。したがって、中耳の圧を大気圧に再調整し鼓膜の形態を正常に戻すためにも、耳管による圧力調整が重要です。

耳管狭窄症は、耳管が狭くなってしまうことからさまざまな障害を引き起こすようになった状態です。耳管の周囲は粘膜であり、風邪などをきっかけにして炎症を起こすことから耳管が狭くなることがあります。したがって、上気道炎や副鼻腔炎などによって耳管狭窄症を発症することがあります。風邪を引くことの多い乳幼児においてみることの多い病態です。

また、耳管狭窄症は出入り口に当たる上咽頭に腫瘍性病変があることでも発症します。たとえば上咽頭がんが発生することから耳管の出口が塞がることになり、耳管狭窄症を発症することがあります。

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症状

耳管狭窄症では耳に水が入ったような感じ、ふさがったような感じといった、「耳閉感」と呼ばれる症状が出現します。これは、中耳と大気圧の圧力を調整するという耳管の機能が障害を受けることから生じる症状です。

さらに、耳管狭窄症では中耳内の排泄物や液体が、耳管を介してうまく浄化されない状態にもなります。したがって、耳管狭窄症が長期化するような状態では、液体成分が中耳腔に慢性的に貯留することになり、滲出性中耳炎と呼ばれる病気を引き起こすことがあります。滲出性中耳炎では耳の聞こえの低下につながります。

また、耳管狭窄症では長期間継続すると真珠腫性中耳炎に進行するケースがあるので注意が必要です。

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検査・診断

耳管狭窄症では耳鏡を用いて鼓膜を観察します。鼓膜の形態は、中耳の圧力や貯留する液体に応じて変化するため、このことを評価することから耳管の状態を推定します。

また、耳管狭窄症では、ティンパノメトリーと呼ばれる検査を行います。この検査では鼓膜の動きの程度を詳細に評価することが可能となります。外耳の圧力を人為的に変化させて、それに関連した鼓膜の動きを観察する検査です。この検査を通して、中耳と外耳の圧力差を推定することができます。

その他、滲出性中耳炎を発症することで聞こえに影響が生じることもあるため、純音調力検査を行い、音の聞こえを評価することもされます。さらに、上咽頭がんなどの腫瘍性病変が原因と思われる場合には、ファイバーを用いて鼻の奥をより詳細に評価することも検討されます。

治療

耳管狭窄症の治療は、原因に対しての根本療法が重要になります。上気道炎や副鼻腔炎に関連した耳管狭窄症では、解熱鎮痛剤や粘液溶解剤などの使用、鼻のネブライザー、場合によっては抗生物質などを使用しながら治療します。上咽頭がんの場合には、腫瘍に対しての放射線療法や化学療法、手術などが検討されます。

耳管狭窄症では、直接的に耳管の狭窄を解除するために、耳管通気療法と呼ばれる方法がとられます。この治療方法では、鼻の中から耳管の出入り口に当たる部位にアプローチして、直接的に空気を中耳へと送ることで狭窄を解除します。

こうした治療方法で耳管狭窄症が改善しない場合には、鼓膜換気チューブを使用することで耳管をバイパスする道を形成します。

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