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滲出性中耳炎

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目次

滲出性中耳炎とは

滲出性中耳炎は、中耳すなわち鼓膜の内側に貯留液(粘膜からにじみ出た液体がたまっているもの)があり、難聴(聞こえにくい)や耳閉感(耳が詰まった感じ)などの症状があらわれる病気です。急性期の中耳炎とは異なり、耳の痛みを訴えることはありません。滲出性中耳炎は風邪をきっかけとして発症することもあれば、上咽頭がんなどの腫瘍性病変に続発して発症することもあります。

滲出性中耳炎では痛みを生じることがないため、特に小児においては滲出性中耳炎に知らず知らずの間に陥っていることもまれではありません。放置をすると難聴につながる病気なだけに、早期の段階で病気に気付き適切な治療介入を行うことが重要な病気であるといえます。

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原因

耳の構造を細かくみると、外から順に外耳、中耳、内耳に分けることができます。外耳と中耳の間は「鼓膜(こまく)」と呼ばれる膜で空間的に仕切られています。中耳には、ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨といった骨が位置しており、鼓膜を介した音を空気の振動として内耳へと伝達する役割を担っています。

さらに中耳は「耳管」とよばれるトンネルを介して、鼻の奥に当たる「上咽頭」と呼ばれる空間とつながっています。普段、耳管は閉じているのですが、ものを飲み込む、鼻をかむなどの動作と共に耳管は開きます。耳管が開くことで中耳の圧力は大気圧と同じになるように調整され、鼓膜の動きも正常に保たれることになります。また、中耳で生じた排泄物や異物が浄化されるための通り道としても、耳管は重要な役割を担っています。

滲出性中耳炎とは、鼓膜の内側にあたる中耳に液体が貯留することから発症する病気であり、耳管のはたらきと深く発症には関連しています。

風邪にかかると上気道に存在するウイルスや細菌が、耳管を介して中耳へと侵入することがあります。その結果急性中耳炎が生じることがありますが、その後の治癒過程がうまくいかない場合に滲出性中耳炎が発症します。また明らかな急性中耳炎の発症がなく、潜在的に上気道感染に関連して滲出性中耳炎が発症することもあります。上気道炎のときには耳管の粘膜にも炎症が併発することから、耳管を介した中耳の浄化がうまくいかないことも、滲出性中耳炎を助長する要因となります。

特に小児においては解剖学的な構造から中耳炎を起こしやすいですし、さらにそもそも上気道炎を発症しやすいと言う側面もあります。こうしたことから、小児では滲出性中耳炎を発症することが多いです。

大人の滲出性中耳炎の場合は、耳管が固くなって開閉の機能が悪くなるために、風邪をひいたとき発症し、なかなか治らないといったことが原因になります。

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症状

滲出性中耳炎では、耳の中に水がたまっているような感じ、耳が詰まっているような感じを覚えることになります。こうした感覚は「耳閉感」と表現されます。

また、中耳腔に余分な液体が貯留していることから、鼓膜の正常な動きが制限されることになります。鼓膜の動きは、音、すなわち空気の振動を中耳へと正常に伝播させるのに重要であるため、動きが制限されることで聴力にも影響が生じるようになります。したがって、滲出性中耳炎では聞こえの低下を引き起こすことがあります。

聞こえの低下は成人であれば自分自身で気付くことができますが、幼児期においては必ずしもはっきりしないこともあります。テレビの音が大きくなった、名前を呼んでも振り返らないなどの症状がある際には、滲出性中耳炎の存在を疑うことになります。

また、気圧の変化に伴っての中耳の圧調整もうまくいかない状態です。そのため、滲出性中耳炎を煩っていると、飛行機やエレベーターなど気圧の変化に対応できず、耳がツーンとするといった症状をみることもあります。

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検査・診断

滲出性中耳炎では中耳に液体が貯留し、鼓膜の動きが制限されるようになる病気です。中耳の圧力にも変化が生じ、それに呼応する形で鼓膜の形態にも変化が生じます。液体貯留や鼓膜の形態変化を評価するために、滲出性中耳炎では耳鏡や内視鏡で鼓膜を詳細に評価することになります。この検査を通して、中耳での貯留液の存在や鼓膜の形態変化を評価することが可能です。

さらに、滲出性中耳炎では鼓膜の動きが制限されています。ティンパノメトリーと呼ばれる検査を用いることで、人為的に外耳道の圧力を変化させ、気圧変化に対応した鼓膜の動き・可動性を確かめます。

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治療

小児の場合、発症3か月までは自然に治ることも少なくないため、それまでは保存的治療で経過を観察します。滲出性中耳炎がたとえば副鼻腔炎と併発している場合には、鼻ネブライザー(吸入器)や鼻の処置に加え、少量のマクロライド薬を長期投与するマクロライド療法を検討します。アトピー素因がある子どもの場合にはステロイドの鼻噴霧薬や抗アレルギー薬の投与を考慮します。

こうした保存的療法で効果がない場合や、難聴が存在する場合には鼓膜換気チューブ留置術を検討します。鼓膜換気チューブ留置術では陰圧になっている中耳と外部の圧を平衡(バランスがとれた状態)にして、耳管から中耳に溜まった液が排出されやすくすることが目的となります。

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