原因
虫垂の閉塞
小腸が終わり大腸に移行する部分(右下腹部)には、盲腸と呼ばれる部位があります。盲腸から出ている親指のような突起物を“虫垂”と呼びます。
虫垂の一方の端は盲腸に開いていますが、反対側の端は行き止まりになっています。そのため、虫垂の中に硬い便が詰まったり、虫垂の壁が腫れて内腔を塞いだりすると、虫垂内の圧力の逃げ場がなくなります。
虫垂内の圧力が上昇すると、虫垂の血流が障害を受け、虫垂粘膜に十分な血液が行かなくなったり血の塊が形成されたりするといった変化が起こります。さらに細菌感染を合併することで炎症は助長され、虫垂炎が発症し腹痛が現れます。炎症が進行すると虫垂の外にも炎症が波及し、“腹膜炎”と呼ばれる状態になります。
虫垂が塞がる原因
虫垂が閉塞する原因の1つである硬い便は糞石と呼ばれます。糞石の形成には、食物繊維が少ない食生活が関与しているとの考えもあります。また虫垂壁の腫れは、ウイルス性胃腸炎などに関連すると考えられています。
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