種類
1型糖尿病には、病気の進行速度に応じて“急性発症”“緩徐進行”“劇症”の3つのタイプがあります。
急性発症1型糖尿病
1型糖尿病の中でもっとも頻度が高いタイプです。β細胞の破壊から数週間から数か月で症状が現れ、インスリン依存状態(インスリンがほとんど出なくなり、生きていくためにインスリンの補充が必要な状態)となります。
緩徐進行1型糖尿病
半年から数年かけてインスリンの分泌低下がゆっくりと進行します。2型糖尿病と経過が似ていることなどから、発症初期には2型糖尿病と診断される場合もあります。
このタイプではすぐにインスリン依存状態にはなりませんが、インスリン療法などの適切な薬物療法で糖尿病の進行を遅らせることが期待されるため、早期診断・早期治療が望まれます。
劇症1型糖尿病
もっとも急激に発症し、数日間でβ細胞のほぼ全てが破壊されてインスリン依存状態になるタイプです。糖尿病の症状出現後1週間前後以内に血中のケトン体が増加するケトーシスやケトアシドーシス*になり、生命の危機に陥ることもあるため、速やかなインスリン療法が必要です。
*ケトアシドーシス:血液中のケトン体が著しく増えることで血液が酸性に傾き、吐き気や嘔吐、腹痛、意識障害などを引き起こす可能性がある。
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