予防
MERSの原因ウイルスは、せきやくしゃみなどによる飛沫感染や、接触感染で感染が拡大します。このため、飛沫を吸い込まないよう、マスクを装着することが有効です。また、感染力が強い方(発熱、肺炎などの症状がはっきりしている患者さん)には近づかないことも感染予防の観点からは重要です。接触感染に対しては、徹底した手洗いも有効な予防法です。大量のウイルスが含まれると考えられる糞便や尿にも気をつけるべきです。SARSの検査では、電話機・ドアノブ・エレベータのボタンなどから遺伝子が検出されており、これらに対しても注意が必要であると考えられます。
特に患者さんの家族や医療従事者は念入りに手を洗わねばなりません。排泄物やウイルスを消毒するためには、市販のアルコールや中性洗剤でも十分に効果があるため、うまく活用することが推奨されています。さらに、流行地域では自然宿主であるとされるヒトコブラクダへの接触も避けるべきです。
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