原因
MERSコロナウイルスに感染することで発症します。このウイルスは、ヒトコブラクダが自然宿主(病原体を無症状で体内に保有している生物)であるといわれています。コロナウイルスは、一般的な風邪の原因ウイルスとして非常にありふれたものではありますが、ときに重症な呼吸器症状を引き起こす病原性の高いものも存在することが知られています。MERSコロナウイルスによるMERSはひとつの例で、そのほかに、2003年に流行したSARSコロナウイルスによるSARS(Severe Acute respiratory Syndrome:重症急性呼吸器症候群)があります。
中東地域のヒトコブラクダからMERSコロナウイルスが分離されており、ラクダがMERSコロナウイルスの保有動物であると考えられています。感染したらくだと接触することをきっかけとして人間にも感染すると推定されています。しかしその一方で、人と人の間の感染例もありえると考えられています。特に病院内や患者さんを看病する家族の間など、濃厚接触者間での感染も報告されています。感染経路としては、咳やくしゃみなどによる飛沫感染や、患者の排泄物、ドアノブや箸などによる接触感染が推定されています。
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