おなら:医師が考える原因と対処法|症状辞典
翌日〜近日中の受診を検討しましょう。
気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。
ある程度は自然な生理現象であるおならですが、程度によっては受診が必要な場合もあります。
このような症状があるとき、考えられる病気にはどのようなものがあるでしょうか。
1日のおならの回数は平均して5~6回といわれています。もし、それよりも大幅に回数が多いような場合、何らかの病気である可能性も考えられます。
おならの回数が増える病気として、よくあるものは次の通りです。
腸の運動が上手くいかなくなり、便が渋滞してしまうのが機能性便秘です。
便が腸に長くたまっていることで、おならが増えるだけでなくお腹のハリや不快感、食欲低下などの症状が現れることがあります。
腸にとくに異常がないにもかかわらず、下痢や便秘、腹痛、腹部膨満感などが続く病気です。
ガスが溜まり、おならを我慢するのが難しくなることも少なくありません。真面目で几帳面、責任感が強く緊張しやすい人がなりやすいともいわれています。精神的ストレスを受けるとお腹の不快症状があらわれるようなら、一度内科で相談するのもよいでしょう。
食事をしながら多量の空気を飲み込んでしまい、胃腸にガスがたまり、お腹が張るなどの症状が現れます。「空気を呑む」という意味からこの名前で呼ばれています。
胃腸にガスが溜まることで腸のはたらきを弱め、さらにガスを溜め込みやすくなるという悪循環を招くこともあります。
まれに、次のような原因でおならが出やすくなっていることもあります。
大腸ポリープとは、大腸の粘膜の一部がイボのように盛り上がったものです。基本的に良性ですが、がん化して大腸がんとなるケースもあります。
肛門近くにポリープができると、血便や粘液が混ざった便が出ることもありますが、ほとんどの場合は無自覚です。ポリープなどが大きいと、便の通過を妨げ、結果としておならが増える原因となることもあります。
おならの回数が多い、お腹のハリや便秘、下痢などが気になるほど続いたりするときには、内科もしくは消化器内科を受診しましょう。医師には、いつからおならが頻繁に出るようになったのか伝えるようにしましょう。また、そのほかの症状がいつから、どのようなものが出ているのか、できるだけ詳しく伝えるのもポイントです。
日常生活を見直すことで、おならが改善されることもあります。
偏りのある食生活をしていると、腸の中の悪玉菌が多くなります。その結果、おならが出やすくなることがあります。
おならを改善するには、バランスの取れた食生活を取り腸内環境を整えることも大切です。また、規則正しく食事を取ることも大事です。また、つねに腹八分目を心がけるようにしましょう。
便秘解消のために繊維質が極端に多い食事を取ると、おならを増やしてしまうことがあるので注意が必要です。
繊維質の多い食品としては豆類、イモ類などがあります。排便を促すのに欠かせないので、ある程度は取るようにしたいところです。しかし、繊維質だけに頼るのではなくヨーグルトなどの善玉菌を増やす食物も合わせて摂るようにしてみるとよいでしょう。
強いストレスを感じて無意識に唾を飲み込む動作が増えると、一緒に空気を飲み込み、腸にガスが溜まりおならの原因となることがあります。
ゆっくりとぬるめのお風呂に浸かったり、アロマを焚いたりすることでリラックスする方法もあります。スポーツや趣味などでストレス発散するのも良いでしょう。
日常生活でできる対処法を試しても症状がよくならない場合には、一度病院で相談するようにしましょう。