新型コロナウイルス感染症特設サイトはこちら
インタビュー

最新の心臓血管検査―マルチスライスCT

最新の心臓血管検査―マルチスライスCT
三角 和雄 先生

千葉西総合病院 病院長/心臓病センター長、 東京医科歯科大学 臨床教授

三角 和雄 先生

日本全国から多くの患者さんが心臓カテーテル治療を受けにくる病院が千葉県にあります。千葉西総合病院は年間3,000例を超える心臓カテーテル治療を行っており、その数は5年連続で全国1位です。カテーテル治療の中でも難度の高い「ロータブレーター治療」、「エキシマレーザー治療」も世界で有数の件数を誇っています。

千葉西総合病院には256列マルチスライスCTという最新の医療機器があり、狭心症を診断するのに大きな効力を発揮しています。マルチスライスCTとは何か、従来の心臓カテーテル検査とは何が違うのかを千葉西病院病院長である三角和雄先生にお伺いしました。

いままで、狭心症を疑われる患者さんに対しては、「心臓カテーテル」の検査を行って、冠動脈(心臓の周りの血管)の状態を調べることが一般的でした。しかし、マルチスライスCTという新しい医療機器の登場によって状況が一変しました。入院する必要もなく、1分以内で、心臓の血管の状態が調べられるようになったのです。

従来のCTは平面の画像しかとることができませんでしたが、マルチスライスCTは、X線の検出器を複数にしたことによって、従来のCTよりも細かい幅で検査ができるようになりました。マルチスライスCTにより、非常に細かく切った輪切りの画像を積み重ねて、体の中を立体的に見ることができるようになったのです。

特に血管の形を見ることに力を発揮し、今まではカテーテル検査が必要であった冠動脈の状態(狭くなっているかどうか、動脈硬化が進んでいるかどうか)をマルチスライスCTで確認することができるようになりました。造影剤を血管内に注入して、CT検査機の中に入って数十秒息を止めるだけで、異常の有無を調べることができるのです。

マルチスライスCT

マルチスライスCT

カテーテル検査は、動脈に針を刺さなければならないので、出血などのリスクがあります。加えて術後に数時間の安静をしなければならないなど、長時間の拘束をともないます。また、カテーテルを血管内で通すため、血管を傷つける可能性や、カテーテルについた血の塊が脳に飛んでしまい脳梗塞を起こす可能性も、決して高い確率ではないですが、存在します。

一方で、マルチスライスCTは造影剤を使いますが、静脈に針を刺すだけなのでリスクは圧倒的に低いです。撮影時間も1分以内ですし、止血操作なども必要なく、すぐに帰宅することができます。

費用も心臓カテーテルよりも安いので、狭心症のスクリーニングの診断目的であれば、マルチプルスライスCTを推奨します。

  心臓カテーテル検査 Philips社製256列マルチスライスCT
動脈損傷、不整脈脳梗塞等の合併症の危険性・検査中、検査後の出血の危険性 あり なし
造影剤アレルギーの危険性 あり あり
検査時間 30分〜1時間 (撮影時間)5秒以内
入院の必要性 あり(日帰りでも数時間は病院内に拘束される) なし
外来での検査 不可能 可能
検査後の当日運転 不可能 可能
費用 5〜10万円 6〜7千円
検査の信頼性 高度 高度 64スライスより高度

(出典:千葉西総合病院HPよりメディカルノート改変)

記事1:「5年連続心臓カテーテル治療数1位」の医療チームを作った医師―三角和雄
記事2:心臓カテーテル治療の現在 ―最先端カテーテル治療室
記事3:最新の心臓血管検査―マルチスライスCT
記事4:心臓カテーテル治療最先端 ―ロータブレーター
記事5:心臓カテーテル治療最先端 ―エキシマレーザー

受診について相談する
  • 千葉西総合病院 病院長/心臓病センター長、 東京医科歯科大学 臨床教授

    三角 和雄 先生

「メディカルノート受診相談サービス」とは、メディカルノートにご協力いただいている医師への受診をサポートするサービスです。
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。
  • 受診予約の代行は含まれません。
  • 希望される医師の受診及び記事どおりの治療を保証するものではありません。

「受診について相談する」とは?

まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。

  • お客様がご相談される疾患について、クリニック/診療所など他の医療機関をすでに受診されていることを前提とします。
  • 受診の際には原則、紹介状をご用意ください。