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NRFS(胎児機能不全)の診断から出産まで
妊婦健診でNRFSの疑いがあると診断された場合、胎児の心拍数を連続的にモニタリングする必要があるため、入院が必要です。お母さんは出産までどのように過ごせばよいのでしょうか。山王病院産婦人科の箕浦...
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NRFS(胎児機能不全)の診断から出産まで

公開日 2016 年 05 月 14 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

NRFS(胎児機能不全)の診断から出産まで
箕浦 茂樹 先生

一般社団法人新宿医師会区民健康センター所長 山王病院/国立国際医療研究センター産婦人科

箕浦 茂樹 先生

妊婦健診でNRFSの疑いがあると診断された場合、胎児の心拍数を連続的にモニタリングする必要があるため、入院が必要です。お母さんは出産までどのように過ごせばよいのでしょうか。山王病院産婦人科の箕浦茂樹先生にお話をうかがいます。

NRFS(胎児機能不全)と診断されたら

NRFSには、妊娠中に診断されるケースと出産時に胎児がNRFSになるケースがあります。診断のおもな基準になるのは、胎児心拍数波形です。NRFS(胎児機能不)とはでも述べたように、胎児の状態の評価は、明らかに正常かもしくは明らかに異常なケース以外は曖昧で難しいため、学会の取り決めにより下記段階のレベル3以上に当てはまる場合をNRFSとしています。これは、胎児の心拍数波形から低酸素や酸血症などのリスクを5段階に分類したものです。

レベル1.正常波形

レベル2.亜正常波形

レベル3.異常波形(軽度)

レベル4.異常波形(中等度)

レベル5.異常波形(高度)

外来で何らかの心拍数波形異常と診断された場合、基本的には入院して経過を見ることになります。高度の異常があるとなれば、個人の小さなクリニックに通っている方などはNICU(新生児集中治療室)のある大きな病院へ直ちに紹介転院となります。。また、妊娠週数が34週以前など早い場合も、もし生まれた場合、新生児科が管理できないとなれば、高次医療機関に転院になります。

妊娠32週以降のNRFS(胎児機能不全)の対応

胎児がNRFSと診断された場合、通常の出産よりも胎児を母体から出す際に緊急度が高くなる可能性があります。妊娠32週以降になると、日本産科婦人科学会によって取り決められた5段階それぞれに対応した処置が適用されます。

胎児心拍数波形の5段階とそれぞれに対応する処置
日本産科婦人科学会『出産ガイドライン14’』より転用

NRFS(胎児機能不全)の胎児は帝王切開になることも多い

NRFSの胎児は、脳障害などを避けるために帝王切開になるケースが多いといえます。胎児をできるだけ早く酸素不足の状態から解放しなければならないため、もし胎児の状態が妊娠中に悪くなった場合はその時点で帝王切開になります。また、状態が分娩中に悪くなった場合にも、子宮口の開き具合によって帝王切開が選択されることがあります。

子宮内胎児蘇生

子宮の中にいる胎児が何らかの理由で酸素不足になっていた場合、胎児をどうにか元気にさせるために取られるさまざまな対策のことを「子宮内胎児蘇生」といいます。具体的には、母体に酸素を投与したり、臍帯の圧迫をとる目的で母体の体位を変えたり、子宮の張りを取り除いたりします。

また、切迫早産の子宮収縮抑制と妊娠高血圧症の際の子癇の予防に用いられる硫酸マグネシウムは、外国では脳障害の予防に効果があるともされており、今後はもっと積極的に使用されるかもしれません。

NRFS(胎児機能不全)と診断されても元気に生まれるお子さんはたくさんいる

NRFS(胎児機能不全)とはどんな病気?で、NRFSは偽陽性であることも多いと述べました。実際、レベル4以上と診断されて帝王切開をしても生まれてみたら元気だった、というお子さんは珍しくありません。NRFSと診断されても結果的に元気で生まれるお子さんも多いことから、過剰診療(無駄な帝王切開)につながる可能性はありますが、脳障害を持った子供の出生を防ぐためにはある程度やむを得ないのかもしれません。

 

医療が介入した分娩だけでなく、助産院や助産師と連携した昔ながらの「自然なお産」を数多く経験。異常な分娩や危険な分娩もいち早く察知できるのは普通を多く知るからこそ。以前所属していた国立国際医療研究センターで取り入れた、畳の上で自然に近い形で出産するフリースタイル分娩は経験者から高評価を得ている。現代女性の多様化したバースプランを尊重する姿勢に大きな信頼を寄せられている。

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