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インタビュー

公開日 : 2017 年 09 月 12 日
更新日 : 2017 年 09 月 13 日

生まれつき免疫が機能しない難病・原発性免疫不全症の原因や症状とは?

免疫とは、体を守るメカニズムであり、体内に異物が侵入した際、異物を攻撃する役割を果たします。原発性免疫不全症とは、先天的に免疫が機能しない疾患の総称です。疾患の種類は現在では300を超え、免疫が機能しないため感染症にかかりやすいことが大きな特徴となります。国立研究開発法人国立成育医療研究センターの小野寺 雅史先生は、原因となる免疫担当細胞によって、現れる症状は大きく異なるとおっしゃいます。では、免疫担当細胞には具体的にどのような種類があるのでしょうか。

今回は同センターの小野寺 雅史先生に、原発性免疫不全症の原因や症状についてお話しいただきました。

免疫には、どんな働きがあるの?

免疫とは、体を守るメカニズムです。たとえば、細菌やウイルスなど何らかの異物が体内に入ってきたとき、これら異物を攻撃し、退治する役割を果たします。最もわかりやすいのは感染免疫でしょう。

感染免疫とは、体内に入ってきたウイルスや細菌、真菌(かび)を攻撃し、感染症をそれ以上悪くさせない働きのことです。一方、肝臓や心臓移植において生じる拒絶反応(第三者の臓器を移植することによって生じる反応)も、移植免疫における免疫反応の一つです。患者さんにとって他人の臓器は異物ですから、患者さんの免疫が移植臓器を異物と見なし、攻撃して拒絶反応を起こします。

このように、免疫とは、自己と非自己を区別し、非自己と認識したものを攻撃する働きです。

原発性免疫不全症とは?

先天的に免疫が機能しない疾患の総称

原発性免疫不全症(PID:Primary Immunodeficiency Diseases)とは、先天的に免疫系のいずれかに障害がある疾患の総称です。

原発性という名称の通り、生まれながらに免疫が機能しないことを意味し、免疫機能が正常に働かないことを意味します。原発性免疫不全症の患者さんは、免疫が正常に機能しないため、発熱を繰り返したり(感染症の頻度が増える)、風邪を引いてもなかなか治らない(感染症が長引く)などの症状が現れます。

咳をする小児

さらに、原発性免疫不全症の患者さんはがんになりやすいという特徴もあります。これは、免疫が正常に機能しないため、がんの基となる細胞が体内に出現しても、初期の段階で攻撃する力がないためです。

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