院長インタビュー

横浜新都市脳神経外科病院

横浜新都市脳神経外科病院
森本 将史 先生

IMSグループ 横浜新都市脳神経外科病院 院長

森本 将史 先生

この記事の最終更新は2017年08月09日です。

脳卒中は、寝たきりや認知症に深く関わる疾患です。また、一刻も早く治療することで予後が左右されるため、迅速な処置が求められます。横浜新都市脳神経外科病院では、脳卒中をはじめとする脳の疾患に対し、高い専門性を生かした治療を行っています。質の高い医療とホスピタリティの両方を提供することで、脳外科に限っていえば、年間の手術件数は約700件にものぼり、救急搬送数は3272例、入院数は2664例(平成28年データ)と日本有数の症例数であり、患者さんの信頼はとても厚く、近年は、県内だけでなく、県外からも患者さんが受診に来られています。このように質の高い医療とホスピタリティの両方を提供していることから、患者さんの信頼はとても厚い病院です。

今回は、横浜新都市脳神経外科病院の森本将史院長に、時間を争う脳疾患に対して専門性の高い治療を提供するために、重要視している「チーム力」をはじめとする病院の特徴について、お話しをうかがいました。

横浜新都市脳神経外科病院は、脳神経外科の専門病院として1985年に開院し、脳卒中の患者さんを中心に診療しています。しかし、脳神経外科という領域は、脳卒中だけではなく、頭部外傷脳腫瘍なども含まれます。また、脳疾患のみだけでなく、交通事故による全身外傷や、高齢化社会であるがゆえに、心臓疾患、消化器疾患、呼吸疾患など、多岐にわたる疾患を合併されている患者さんも多くおられます。

そのため、横浜新都市脳神経外科病院では、脳神経外科専門の医師だけでなく、整形外科や、循環器科、消化器科、糖尿病専門科をはじめとする複数の内科医師やリハビリを専門とする医師も在籍しており、脳疾患だけでなく全身の疾患に対応することが可能です。

横浜新都市脳神経外科病院には、脳外科の急性期病床だけで100床あります。急性期の脳卒中の患者さんのための集中治療室である脳卒中ケアユニット(SCU)にも18床のベッドがあります。厚生労働省から正式な認定を受けたSCUを、これほどの規模で有する病院は、全国的にもごく少数です。このように集約的治療が可能な専門病床が充実している点も、非常に特徴的であるといえます。

仕事している看護師

上記のように、多くの急性期病床と脳卒中ケアユニットを有効に生かすため、医師だけでなく、看護師にも高い専門的知識を求めています。そのため、横浜新都市脳神経外科病院では、看護師のスキルアップ対策として、医師が講師を務める勉強会を開いています

医師と看護師が笑っている画像

横浜新都市脳神経外科病院では、患者さんが外来にいらしたその日に検査結果までお伝えできる、診療システムを実施しています。脳卒中疾患は、対応の遅れが命にかかわることもあるため、とても大切なことです。これは、当院が脳外科中心に検査機器を使えるために可能なシステムであり、大きな総合病院ではなかなか実現できないシステムでしょう。

脳卒中はいつ起こるかわからない疾患です。また、脳の疾患のなかでも、最も一刻を争うものです。そのため、24時間365日、いつでも脳神経外科の専門医が素早く対応できる救急医療の体制を整えています。また、血栓回収療法*では、患者さんが病院に到着してから、平均約50分という早いスピードで治療を開始しています。これは全国的にみても非常に短い時間です。

*血栓回収療法…動脈を塞いでいる血栓を溶かして、再び血液が流れるようにする治療法

急性期の迅速な治療は、医師だけの力では成り立ちません。病院搬送から治療開始まで、看護師、薬剤師、検査技師、放射線技師、事務職、すべての科のスムーズな連携が不可欠であり、急性期治療が一段落したら、今度はリハビリ技師とも連携して、リハビリ慢性期治療へのスムーズな移行が必要となりますから、脳疾患の治療の質は「チーム力」にかかっていると言っても過言ではありません。

そのため、横浜新都市脳神経外科病院では、チーム力を常に重要視しています。医師はチームのリーダーとして、常に背中を見られているという自覚を持ち、いつでも常にスタッフの声を聞く必要があります。そして、自由に意見交換ができる環境を作っています。

「チーム全員が成長意欲を持ちながら働いてほしい」と私は常にスタッフに伝えています。

講演会が行われている画像

横浜新都市脳神経外科病院では、年に2回、市民公開講座や健康セミナーを開いています。地域の方々への啓発活動も重要な役割です。脳の疾患に対する最新治療や予防法を医師たちが講演します。講演後には、質疑応答の場も設けており、気になったことを気軽に質問することが可能です。

ありがたいことに毎回多くの方々が講演を聴きにきてくれ、私自身もすべての講座やセミナーで講演をしています。

高齢化社会に向けて、脳疾患を持つ患者さんは、脳以外にもさまざまな疾患を抱えていることが多いため、内科の体制を強化することで、多角的に患者さんの疾患をfollowできるようにすること、あと高齢化に伴い、脊椎疾患も増加していきますので、「脊椎センター」を作りたい、と思っています。

森本将史院長

横浜新都市脳神経外科病院では、患者さんへの態度が誠実でない医師には、絶対に手術を任せません。知識や技術以前の問題として、患者さんや一緒に働くスタッフから医師として信頼されることが一番大切と考えているからです。

また、地域の病院やクリニックとの関係も大切にしています。患者さんを紹介してくれた病院に返信の書類を書く際は、必ず院長の私自身が文面のチェックを行います。そういった細かいところを誠実に行うことで、初めて患者さんや地域の医療施設との信頼関係が生まれます。

今後も患者さんや地域の病院に対して誠実に向き合い、質の高い医療とホスピタリティのどちらも提供していきます。そして、地域住民の方から、「頭の病気について心配事があったら横浜新都市脳神経外科病院に行けば大丈夫」と思っていただけるように努めます。

また、現在は、MRIなどの診断機器の発達や脳ドッグの普及が進み、発症前に病変が見つかる場合も増え、脳卒中などを予防するために手術をするケースも増えています。脳で心配なことがありましたら、気軽に横浜新都市脳神経外科病院にお越し頂き、医師にご相談ください。

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  • IMSグループ 横浜新都市脳神経外科病院 院長

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