日本では、不妊に悩む夫婦が非常に増えてきている、と言われている。河村寿宏先生は、赤ちゃんが欲しいのになかなかできない患者が治療を求めて訪れる田園都市レディースクリニックの院長だ。 1986年に東京医科歯科大学を卒業して以降、産婦人科医として研鑽を積んできた。河村先生が青葉台に高度生殖医療を中心とした不妊治療専門クリニックを開院したのは、2000年。まだ高度生殖医療が現在の6、7分の1しか行われていなかった時代だった。
不妊治療のクリニックに通う患者の一番の願い。それはわが子を自らの腕で抱くこと。 「自分たちの子どもを抱きたいと考えるのは当たり前のことでありますが、さまざまな事情により当たり前でない方もいらっしゃいます。 不妊症治療を行う当クリニックの使命は、自分達の子どもが欲しい患者さんの願いを叶える手伝いをすること。そして、私たちクリニックにとって一番うれしいことは、患者さんが妊娠・出産して家族が増えることです。」 田園都市レディースクリニックには、出産することができた患者さんからお礼の手紙や赤ちゃんの写真が送られてくる。 「患者さんからいただいたお手紙や家族写真を見ると、自分達が行っている不妊治療という仕事の意義や、仕事に対する生きがいを実感することができます。 このとき感じた心の動きが、翌日以降新たな患者さんと接するときのエネルギーへとつながるのです。」
「胚培養士(はいばいようし)という職種をご存知ですか?」という質問に答えることができる人はどのくらいいるだろうか。 不妊治療は患者さんの年齢や不妊原因などを考慮したうえで段階を追って変化していく。胚培養士は不妊治療のなかでも、「高度生殖医療」と呼ばれる医療が成功するかのカギを握っている職種だ。 「卵子は受精後細胞分裂が始まると、胚と呼ばれるようになります。胚培養士が扱うのは、患者さんご夫婦からお預かりした精子と卵子です。受精の確認と成長を見届けるのが主な仕事になります。」
そう語るのは、田園都市レディースクリニックで胚の培養士として活躍する、有地(ありち)あかね先生。このクリニックでは後進の指導も積極的に行っている。 胚培養士が行うのは命の誕生を扱う医療。そのため、胚培養士は熟練の技術とともに高い倫理観や道徳観が求められる職種でもある。 こちらのクリニックで胚培養士が行う不妊治療で果たす役割について、有地先生に詳しく教えていただきました。詳しくはこちらから『不妊治療と胚培養士−胚培養士は生殖補助医療を支える』
不妊治療を受ける患者さんを支えるのは、担当の医師と胚培養士だけではない。看護師、助産師、検査技師、受付スタッフ。たくさんのスタッフが、クリニックを訪れた患者さんの幸せを願っている。
田園都市レディースクリニックでは、一般不妊治療に加えて、体外受精等の高度生殖医療も積極的に行い、これまで多くの患者たちの願いを叶えてきた。 「赤ちゃんが欲しいのになかなか恵まれない状態が続くと、患者さんの心は『私たちの赤ちゃんを、この腕に抱くことができる日が来るのかな』と不安で一杯になります。 私ども田園都市レディースクリニックには、開院以来21年不妊治療を行ってきた実績があります。なかなか妊娠できないことに対して不安をお持ちの方は、当院へ気軽にご来院ください。新しい生命と出会えるその日のために、全力でサポートします。」
不妊症は、生殖機能の原因が男女どちらにあるかによって「男性不妊」と「女性不妊」とに分類される。そして妊娠・出産には年齢も大きく関係してくる。 「一般的な不妊治療は、生理周期などから妊娠しやすい時期を予測して行うタイミング法から始まることが多いです。しかし、妊娠・出産を希望されるご夫婦の体質や年齢などはカップルによってさまざま。不妊治療は患者さんによって異なる背景を十分考慮したうえで行われます。 より多くの方が妊娠・出産へとたどり着けるようにするため、田園都市レディースクリニックでは、体外受精という方法を最初からご提案することもあります。」
田園都市レディースクリニックが開院した2000年に比べ、不妊治療という言葉もその内容も知られるようになった。芸能人が不妊治療を受けていたことを公表したことや、テレビなどのメディアが積極的に取り上げるようになってきたことも要因といえるだろう。
「クリニックを開院した当初、40代の患者さんでも自然妊娠を希望されることが多かったのですが、最近では不妊治療に関する知識が一般の方にも広がったことにより、ご自身の状態を知り最適な方法を選択する方が増えてきました。」 高度生殖医療に対する認識が広まってきたことにより、不妊治療に対する正しい認識が普及し始めている。河村先生は日々の診療を行うなかで、患者の年齢層や不妊治療に対する考えの変化を肌で感じることがある。
「不妊症に対する認識がこのまま変化していけば、もしかしたら不妊症治療のクリニックは『子供ができなくて困ったときにくる場所』から、『妊活を始めた段階で視野に入れる場所』という認識に変わるかもしれませんね。」
田園都市レディースクリニック 理事長、田園都市レディースクリニック あざみ野本院 院長
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