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編集部記事

ノロウイルス感染症の症状~潜伏期間や重症化する人の特徴~

ノロウイルス感染症の症状~潜伏期間や重症化する人の特徴~
横田 修一 先生

揖斐郡北西部地域医療センター(久瀬診療所・介護老人保健施設 山びこの郷)/センター長 老健施設長

横田 修一 先生

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ノロウイルス感染症とは、ノロウイルスというウイルスに感染することによって、突発的な嘔吐、下痢などの症状が現れる病気です。ノロウイルスは感染力が強く、ノロウイルス感染症は乳児から大人、高齢者まで幅広い年齢の人がかかる可能性があります。本記事では、ノロウイルス感染症の症状が現れるまでの潜伏期間や、症状の種類などについてお伝えします。

ノロウイルスに感染しても、すぐにノロウイルス感染症の症状が現れるわけではありません。感染してから初期症状が現れるまでに、数日程度の潜伏期間(ウイルスが体内で増殖し、体に症状が出るまでの期間)があります。ノロウイルスの潜伏期間は、1日(24時間)から最長でも2日(48時間)程度です。

また、ノロウイルスに感染しても、必ずノロウイルス感染症の症状が出るわけではありません。潜伏期間を過ぎても症状が出ず、発症しないケースもあります。ウイルスに感染していても症状が現れないことを、”不顕性感染(ふけんせいかんせん)”といいます。

ノロウイルス感染症にかかると、以下のような症状が1~2日間続きます。

ノロウイルス感染症の主な症状

  • 吐き気や嘔吐
  • 腹痛や下痢
  • 発熱
  • 全身のだるさや筋肉痛
  • 食欲低下 など

ノロウイルス感染症では、1日数回~10回以上の突発的な吐き気をもよおし、嘔吐します。重症度が高いほど、1日の嘔吐の回数も多くなります。嘔吐物は消化できなかった食べ物や飲み物のほか、緑色の胆汁(たんじゅう)が混じることもあります。

ノロウイルス感染症にかかると、吐き気や嘔吐と同様、1日に数回~10回以上の腹痛や下痢が生じます。下痢は水っぽく、基本的に血便になることはありません。

ノロウイルス感染症では、37~38℃程度の軽い発熱が生じることもあります。また、発熱に伴い、頭痛や軽い筋肉痛のような症状が出ることもあります。一方、ノロウイルス感染症にかかった場合でも嘔吐や下痢などの症状はあるものの発熱はなく、ほとんど平熱のままということもあります。

ノロウイルス感染症は重症度が多種多様で、なかには発熱がない、嘔吐はなく下痢だけなど、軽い症状で済むものもあります。また、より軽度な場合には下痢や嘔吐の症状がなく、風邪のような症状が少し出る程度で済む場合もあります。

ノロウイルス感染症は乳児から大人や高齢者まで、幅広い年齢の人がかかる可能性があります。大人のノロウイルス感染症は、嘔吐や腹痛、軽い発熱などが1~2日続き、免疫力が落ちていたり、ほかの病気を抱えていたりしなければ、その後自然に治癒します。一方、高齢者や乳児などがノロウイルス感染症にかかると、場合によっては重症化し、以下のような状況になる可能性があるため、注意が必要です。

高齢者がノロウイルス感染症にかかった場合、免疫力が低いと、下痢や嘔吐などによって脱水症状を引き起こすことがあります。また、高齢者は基礎疾患(持病)を持っている人もいるため、ノロウイルス感染症にかかることで全身の状態が悪化し、命に関わるケースもあります。

飲み込む力が低下している場合は、ノロウイルス感染症にかかると嘔吐した際にものを喉に詰まらせてしまう可能性があります。免疫力の低下した高齢者が、嘔吐したものを吐き出せず喉に詰まらせてしまうと、窒息する恐れや、気管に入り込んだ異物(嘔吐物や唾液、胃液など)内の細菌が肺で繁殖し、炎症を起こす”誤嚥性肺炎”にかかってしまう可能性もあるので注意が必要です。

ノロウイルスによる発熱は37~38℃程度であることがほとんどですが、乳児がノロウイルス感染症にかかると、重症化した場合に39℃台の高熱を出すこともあります。また、乳児のノロウイルス感染症は、大人のノロウイルス感染症と比較すると下痢よりも嘔吐の症状が中心になることが一般的です。乳児も高齢者同様、免疫力や物を飲み込む力が弱いため、嘔吐物を喉に詰まらせてしまい、窒息などに結びつく可能性があります。

また、乳児を含む子どもは大人よりも脱水を起こしやすいことを念頭に置いておく必要があります。嘔吐や下痢がさほど強くなくても、発熱しているだけで脱水の危険性はあります。排尿の回数が減る、尿が濃い、涙が出ない、口の中や唇、皮膚が乾燥しているなどの場合には脱水を起こしている可能性があります。水分を十分取れないような場合には、速やかに受診しましょう。

突発的な嘔吐や下痢などの症状は、ノロウイルス感染症の可能性があります。症状が重い場合や症状が長く続く場合には病院を受診しましょう。ノロウイルスには特効薬はありませんが、症状を抑えたり下痢や嘔吐による脱水症状を改善したりする対症療法を行うことができます。また、症状が軽い場合には自宅で安静にして水分補給を意識しながら自然治癒を待つこともできます。

しかし、疑わしい症状があった場合は自己判断せずに病院を受診しましょう。受診にあたって何科へ行けばよいか迷ったときは、内科や消化器内科を選ぶとよいでしょう。

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