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編集部記事

肋間神経痛とは?〜背中から胸にかけて痛みが走る症状と、痛みに対する治療の種類〜

肋間神経痛とは?〜背中から胸にかけて痛みが走る症状と、痛みに対する治療の種類〜
北原 雅樹 先生

横浜市立大学附属市民総合医療センター ペインクリニック 診療教授

北原 雅樹 先生

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肋間神経痛は、何らかの理由によって肋間神経が圧迫・刺激されることで胸や背中に鋭い痛みが走る状態を指します。今回は、肋間神経痛の原因や症状、治療などについて解説します。

肋間神経は、肋骨と肋骨の間をつなぐ肋間筋の中を走行する神経です。左右に12本ずつ存在し、背中から胸まで身体を取り巻くように走行しています。

肋間神経痛とは、この肋間神経が圧迫、刺激されることによって背中から胸にかけて痛みが走る症状を指します。体を動かしたときなどに、突然強い痛みが走るのが特徴です。

肋間神経痛は、肋骨の間を通る肋間神経が圧迫、刺激されて起こるとされています。神経が圧迫・刺激される原因が分からない場合を“一次性(原発性)肋間神経痛”、原因が分かっている場合を“二次性(続発性)肋間神経痛”と呼ぶこともあります。肋間神経痛のほとんどは、明確な原因が分からない一次性肋間神経痛です。

なお、二次性肋間神経痛の原因として、体の生理的なゆがみや脊椎・肋骨の骨折椎間板ヘルニアがんなどによって肋間神経が圧迫されたり刺激されたりすることが考えられます。また、肋間神経に沿って帯状疱疹を発症した場合は、症状が改善しても強い神経痛が残ることもあります。

肋間神経痛の治療では、一次性肋間神経痛でも二次性肋間神経痛でも痛みに対する対症療法が行われます。二次性肋間神経痛では、対症療法に加え、原因に対する治療を行うことで、痛みが生じないように対処します。以下では、痛みに対する対症療法の一例についてお伝えします。

肋間神経痛の治療では多くの場合、複数の薬を組み合わせて処方します。痛みを抑える作用を持つ非ステロイド系消炎症薬や、神経の興奮を抑える神経障害性疼痛治療薬などが主に用いられます。非ステロイド性消炎症薬は、単独の使用では痛みが治まりにくいことが多く、アセトアミノフェンや末梢性筋弛緩薬などと併用されることが一般的です。なお、神経障害性疼痛治療薬は、薬の種類によっては眠気やふらつき、嘔吐などの副作用が懸念されます。したがって、少量から服用を始める必要があり、効果が現れるのは1~2週間後となります。また、傷ついた神経の修復に有効であるといわれるビタミンB12などのビタミン剤が使われることもあります。

痛みの生じる肋間神経に局所麻酔薬を直接注射して痛みを抑える神経ブロック療法という治療法があります。特に原因の分からない一次性肋間神経痛による急激な痛みに効果があります。また、ストレッチなどによるリハビリテーションが行われることもあります。ただし、痛みが強く出ているときにストレッチをすると、かえって痛みが誘発されてしまうこともあるため、治療薬や神経ブロック療法で痛みを和らげてから行うことが望ましいです。ストレッチをするときは、事前に入浴で筋肉を解すのもよいでしょう。

また、無理な姿勢をせず痛みが和らぐよう、しっかりと休養をとることも大切といわれています。

肋間神経痛の治療に当帰(とうき)(とう)()(けい)(かっ)(けつ)(とう)痛散(つうさん)(とう)などの漢方薬が用いられることがあります。

漢方による治療は、症状に直接アプローチするというより、人間が本来持っている治癒力を引き出すことに重きを置いているのが特徴です。作用は緩やかで、必ずしもすぐに効果が現れるとはいえませんが、全身のバランスを重視し、少しずつ状態を改善に導くことが期待できます。ただし、一般的に安全性が高いと思われている漢方薬でも、場合によって副作用が生じることがありますので、注意が必要です。

なお、漢方による治療は、西洋医学的治療と組み合わせて行われることもあります。漢方による治療を希望する際には、漢方を専門とする医師に相談するとよいでしょう。

肋間神経痛の疑いがある場合は、まず、原因の分からない“一次性肋間神経痛”なのか、原因が明らかな“二次性肋間神経痛”なのかを判断するため、内科を受診することを検討しましょう。内科で原因が分かり、二次性肋間神経痛と診断された場合には、原因を取り除く治療を受けます。一方、原因が分からない一次性肋間神経痛と考えられる場合、整形外科や麻酔科(ペインクリニック)への相談を検討するとよいでしょう。場合によっては、内科や神経内科で一次性肋間神経痛の治療を受けられることもあります。

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