あかぎれ

あかぎれ

最終更新日:
2024年08月19日
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2024/08/19
更新しました
2018/12/21
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概要

あかぎれとは、皮膚が乾燥することで皮膚の真皮まで亀裂が生じ、出血や腫れ、痛みなどが生じた状態です。真皮には痛みや圧力、温度を感じ取る神経終末や血管などがあります。あかぎれが重症化すると、水が強くしみるようになるなど日常生活に支障が生じることもあります。

あかぎれは、皮膚のバリア機能が弱い子どもや、水仕事により皮膚が乾燥しやすい職業の方などに発症しやすいといわれています。また、感染症対策として手洗いや消毒液を使用する機会の増加に伴い、あかぎれを発症する方は増える傾向にあるでしょう。

原因

あかぎれは、皮膚が乾燥し、皮膚のバリア機能が低下することで発症します。皮膚は乾燥すると厚く硬くなって弾力性が低下し、些細な刺激で皮膚の表面に亀裂ができるようになります。神経や血管などがある真皮まで亀裂が到達すると、神経や血管がダメージを受け、出血や痛み、赤みなどの症状を引き起こします。

あかぎれは、特に空気が乾燥しやすい冬場に生じやすくなりますが、主婦・主夫や調理師、美容師など水や洗剤などに触れる機会が多い方は、季節を問わずあかぎれを発症するリスクが高くなります。特にアトピー性皮膚炎の方で手のスキンケアが不十分な場合には起こりやくなります。また、水虫が手のひらに生じる手白癬の方は、角質増殖型という皮膚が厚くなり乾燥した状態になる割合が多く、あかぎれを発症しやすくなります。

症状

あかぎれは指の間や指の関節、手の甲、かかと、唇などの乾燥しやすい部位に多くみられ、痛み、赤み、腫れ、出血などの症状を引き起こします。皮膚の亀裂が深くなり水などに触れたときに強い痛みが生じるようになると、細菌感染が起こったり慢性的な湿疹を引き起こしたりすることもあります。関節やかかとなどの負荷がかかりやすい部位にあかぎれを発症した場合は、指を動かしたり歩行したりすると亀裂が広がり、さらに痛みが悪化することがあります。

検査・診断

特別な検査は行わず、皮膚の見た目や症状から診断することができます。

ただし、接触皮膚炎水虫など皮膚の病気に合併することもあるため、皮膚の状態からほかの病気の合併が疑われる場合は、検査が必要です。皮膚状態の増悪因子を確認するには原因として考えられる物質を背中や二の腕に貼り、48時間後に貼った部位の皮膚状態を観察するパッチテストを行います。水虫の検査では、皮膚の一部を採取して顕微鏡で観察し、真菌感染の有無を確認します。

痛みが続き、赤みや腫れが出てくると重症化して皮膚潰瘍(ひふかいよう)に進行することがあります。その場合は局所培養検査を行い、原因となっている細菌の確認をします。

治療

あかぎれを発症した場合は、保湿薬やワセリンなどを使って皮膚の乾燥を防ぐことが重要です。痛みやかゆみなどが生じている場合は、炎症を抑えるためにステロイドの外用薬を使用することもあります。

パッチテストの結果からあかぎれを生じやすくしている増悪因子が確認できれば、その増悪因子を取り除くことが治療につながります。また、水虫の検査の結果から真菌や細菌の確認ができれば、抗菌薬の内服や外用による治療を行います。

傷口を刺激する薬剤を使った水仕事はできるだけ避けることも大切です。避けられない場合は、水仕事をするときはゴム手袋を使用するなどして、水や洗剤への接触をできる限り避けるとよいでしょう。

予防

あかぎれを予防するには、日頃から保湿対策をして皮膚の乾燥を防ぐことが大切です。特に水仕事や手洗い、アルコール消毒をした後は手が乾燥しやすいため、ハンドクリームなどで保湿するよう心がけましょう。そのほか、水仕事にはゴム手袋を着用する、室内が乾燥しないように加湿器を使用する、空気が乾燥した季節は屋外で手袋を着用するといった対策も有効です。

また、あかぎれは慢性的な皮膚の病気によって引き起こされることがあります。皮膚に何らかの症状が続く場合は軽く考えずに、医療機関を受診して必要に応じた検査をすることもあかぎれの予防につながります。

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