治療
治療目標は、皮膚の状態を正常に近づけ、かゆみのない生活を送ることができるようにすることです。
この目標を達成するためには、下記3つの治療が柱になります。
- 皮膚の炎症を抑えるための薬物療法
- 皮膚をよい状態に保つためのスキンケア
- 皮膚の炎症を起こす悪化因子の排除
上記のどれかひとつが欠けてもアトピー性皮膚炎の治療はうまくいきません。
皮膚の炎症を抑えるための薬物療法
炎症を抑えるためには、ステロイド・免疫抑制剤の外用剤が主体になります。炎症の症状や湿疹が生じている部位に応じて、外用剤の種類や使用方法が検討されます。
皮膚をよい状態に保つためのスキンケア
アトピー性皮膚炎においては、皮膚のバリア機能が障害された状況にあります。そのため、障害された皮膚を守るために、保湿剤を使用します。保湿剤の使用により、かゆみを抑えることも期待できます。
皮膚の炎症を起こす悪化因子の排除
アトピー性皮膚炎の皮膚症状を増悪させる何かしらのきっかけが特定されることもあります。ダニやホコリ、汗などは代表的な増悪因子です。就寝前にしっかりとお風呂に入り、体の清潔を保つことが症状抑制に有効なことも多いです。
そのほか、心理的なストレス(仕事が忙しい、試験前で緊張しているなど)がアトピー性皮膚炎を増悪させることもあります。
このほか、乳幼児においては食事による影響も考えられます。適切な薬物療法やスキンケアを行っているにもかかわらず、アトピー性皮膚炎の症状が改善しない場合には、食事との関係性を疑うことも大切です。
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