症状
ソトス症候群は、過成長、発達面の遅れ、特徴的な顔貌、の三つで特徴付けられます。
過成長
出生前から過成長がみられ、身長、体重、頭囲は生下時から+2.0SDを超えることがあります。幼少期では、同年齢の子どもと比較しても身体の大きさが目立ちます。年齢と共に過成長は落ち着く傾向にありますが、最終身長も平均よりは大きくなることが多いです。
発達面
発達面の遅れは、運動面・精神面に見られます。お座りが遅れたり、寝返りが遅れたり、歩くのが遅れたりしますが、最終的にはこれらの運動は達成されることが多いです。また、手先の器用さなどの発達も遅れることが多く、ものをつかんだり遊んだりするのが苦手です。筋肉の発達がうまくいかずに、哺乳面が遅れることもあります。中には経口哺乳がうまくいかずに、チューブで栄養を取らざるをえないこともあります。発語面でも遅れることが多く、筋肉の発達と共に徐々に発語も認めるようになります。そのほか、精神面も含めて、日常生活に支障をきたす症状が生じることがあります。たとえば、ADHDによって衝動性や落ち着きのなさが生じ、集団生活になじめない可能性もあります。また、かんしゃくを起こすことがあったり、突発的な感情変化を見たりすることもあります。
特徴的な顔貌
出生後からの特徴として、頭が大きいこと、前頭部の突出、前頭部の毛髪線の後退などがあります。こうした特徴は幼児期以降も引き続き認められます。
その他、臓器面の特徴
その他、各種全身臓器に関連して、合併症を見ることもあります。具体的には、心臓合併症(動脈管開存症、心室中隔欠損症)、腎泌尿器合併症(水腎症、膀胱尿管逆流、尿路感染症、腎形態異常)、けいれん、側弯(背骨の曲がり)などです。また、耳の合併症(中耳炎、聴覚障害)、眼の合併症(屈折異常、斜視)、歯科的症状(早期萌出、歯肉炎、何本かの永久歯欠損、歯並びの問題)を見ることもあります。これらの症状は乳幼児期に問題になるものもありますが、幼児期、学童期、成人になってから問題になるものも多くあります。
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