治療
ヒトパピローマウイルス感染症では、良性か悪性かによって治療法が異なります。
いぼ、尖圭コンジローマ
いぼや尖圭コンジローマに対する治療には、外用薬(塗り薬)を用いた治療と外科的治療があります。
外科的治療としては、いぼの切除、電気メスで焼き取る電気焼灼法、液体窒素による冷凍凝固療法、炭酸ガスレーザーで病変を蒸散させるレーザー蒸散法などがあります。このような治療法の中から、患者さんに適したものを選択して行われます。いぼは良性ですが、治療の後に再発することが多く、完全に治すために複数回治療を行ったり、長期間にわたる治療が必要になったりする場合があります。
がん
一般的に、がんの治療には主に手術、放射線治療、薬物療法の3つがあり、病期(進行度)に応じて治療方針が決定されます。
手術では、病気の状態や患者さんの状況に合わせて、病変や周辺の組織・臓器を外科的に切除します。これに加えて、子宮頸がんでは子宮頸部中等度・高度異形成(前がん病変)や進行度が低い子宮頸がんに対して、子宮の入り口の部分を切り取る「子宮頸部円錐切除術」を行うことがあります。円錐切除術はその後の妊娠における早産のリスクを高めますが、子宮を温存することが可能なため、重要な治療の選択肢となります。
放射線療法は、放射線を病変部に照射してがん細胞を死滅させる治療法です。さまざまな病期で用いられ、単独で行われることもありますが、多くは手術や薬物療法と併用されます。
薬物療法では抗がん薬や分子標的薬などが用いられ、手術後に再発を防ぐ目的で投与されるほか、がんが再発した場合や遠隔転移のある進行がんに対して行われます。
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