症状
いぼ、尖圭コンジローマ
全身の皮膚の傷からヒトパピローマウイルスに感染した場合、その部位にいぼが生じます。通常、いぼの表面はザラザラしていて、単独でできる場合もあれば周辺に広がる場合もあります。いぼができる以外の症状はあまりありませんが、時に痛みやかゆみを伴うこともあります。また、足裏にいぼができた場合では、歩くときなどに痛むことがあります。
尖圭コンジローマは、性器や肛門、口腔内など性交渉によって感染した部位や周囲に、茶色または薄ピンク色のいぼが多発します。いぼは独特な形状をしていて、カリフラワー状、鶏冠状(鶏のトサカのような形)、乳頭状(乳首のような形)などと表現されます。
がん
子宮頸がんでは子宮頸部異形成という前がん病変を経て、多くは十数年かけてがんに進行します。一般的に、子宮頸部異形成、子宮頸がんの初期の段階では無症状であり、体調の変化から異常に気付くことはほぼ不可能です。一方で、がんが進行すると不正出血、性交時の出血、おりものの異変や増加、下腹部痛などの症状がみられることがあります。
外陰がんや陰茎がんなどの体表に生じるがんでは、いぼ状のしこりを自覚します。一般的に初期には症状がありませんが、痛み、かゆみ、熱感、出血などが起こることもあります。
このような性器やその周辺にできるいぼのほとんどは、尖圭コンジローマなどの良性疾患ですが、がんの場合もあるため早めの検査が大切です。
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