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再発性多発軟骨炎

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

再発性多発軟骨炎とは、軟骨組織やコラーゲンが多く存在する耳介、内耳、鼻、気道、目、関節、血管に繰り返し炎症を起こす病気です。

そのため、こうした部位が障害を受け、耳介の変形、耳の聞こえの低下、めまい、鼻の変形、呼吸困難、目の炎症、関節痛などの症状が出現します。

再発性多発軟骨炎の原因は完全には明らかになっていませんが、自己免疫性疾患のひとつであると考えられています。治療では、主にステロイドを用いて炎症のコントロールを図ります。

日本では難病指定を受けており、40~60歳代の方に多いと報告されています。まれな疾患であり、日本での患者数は500名ほどであると推定され、男女ともにみられます。

原因

免疫反応は、本来は外からの異物から自分の体を守るためにはたらきます。しかし、免疫反応に異常が生じると、自分自身の体を誤って異物と認識してしまい、攻撃してしまいます。

こうした状態によって発症する病気を自己免疫疾患と呼び、再発性多発軟骨炎もそのひとつであると考えられています。

再発性多発軟骨炎では、自己の免疫により軟骨組織が攻撃されてしまします。そのため、軟骨組織やコラーゲン成分を多く含む耳、鼻、気管、目、関節、血管に炎症が生じます。

特に、Ⅱ型コラーゲンと呼ばれるものが自己免疫のターゲットになると考えられています。

再発性多発軟骨炎の原因は、完全に解明されているわけではありません。今後の研究の発展が期待されています。

症状

障害を受ける部位によって症状の出方は異なります。

もっとも影響を受けやすいのは耳の軟骨で、耳の腫れや痛みが生じます。「再発性」の名前からも推定されるように、炎症反応は繰り返し再発します。炎症を繰り返すことで、徐々に耳の形が変形してきます。

その他、気道系の軟骨が障害を受けると、ゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難を生じます。また、鼻の軟骨が障害されると痛みや発赤、変形が、内耳が障害されると耳の聴こえの低下や吐き気、ふらつきなどが生じます。

強膜炎ぶどう膜炎といった目の炎症により、目の充血、痛み、視野障害が生じます。関節の軟骨に障害を受けると、関節痛が生じます。

頻度は少ないですが、より重篤な場合には、心筋梗塞心臓弁膜症大動脈瘤脳梗塞脳出血などの心血管や脳の病気、骨髄異形成症候群(血液の病気)を発症することがあり、命の危険にさらされることもあります。

検査・診断

軟骨組織の炎症による症状が出現していることを確認します。耳鼻科や眼科を受診して、炎症性病変を確認します。可能であれば、耳や鼻などの組織を一部採取し、顕微鏡で軟骨組織に炎症が生じているかどうかを観察する病理検査を行うこともあります。

また、血液検査による炎症反応の確認や自己抗体の検出を行うこともあります。

気道・肺、心臓・大動脈、脳、骨髄などが障害を受ける可能性もあるため、詳細に評価することを目的として胸部単純レントゲン写真、肺機能検査(肺活量)、CT、MRI、心エコー、心電図、骨髄検査などが適宜検討されます。

治療

再発性多発軟骨炎では、障害を受けた部位や障害の程度によって治療方針が決定されます。軽度の耳介や鼻の炎症であれば、炎症や痛みを抑える非ステロイド性抗炎症薬が用いられます。

炎症が強い場合や色々な臓器・器官に炎症が波及している場合、炎症を十分にコントロールすることを目的としてステロイド薬が用いられます。

ステロイド薬単剤で効果が乏しい場合、再燃を繰り返す場合、症状が重篤な場合、特に、気道、心臓・大動脈、脳などに強い障害をきたしてしまう恐れがある場合には、十分に炎症のコントロールを図る目的で、ステロイド薬に加えて免疫抑制薬を併用することもあります。

気道狭窄による呼吸障害が強い場合には、人工呼吸管理や気管切開、ステント療法などが検討されます。

個々の患者さんで病状は異なりますが、気道や心臓・大動脈に炎症が生じた場合には、慎重に経過を見ていく必要があります。近年、診断や治療の進歩により、重症化する割合が減少し、大半の方は治癒または病状のコントロールが良好と言われております。

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