治療
一度、動脈硬化が生じた動脈を元の状態に戻す方法は残念ながら確立していません。そのため、動脈硬化と診断された場合は、進行を抑制して心筋梗塞や脳卒中などの合併症を予防することが治療の主体となります。
具体的には、動脈硬化の原因となる種々の生活習慣を改善するために食事や運動習慣などを見直し、必要な場合は生活習慣病の適切な治療を継続していくことが大切です。
また、血流が悪い場合は血行を改善するための薬を使用した薬物療法、バイパス手術、カテーテル治療があります。動脈瘤などがある場合は手術で人工の血管に交換して破裂を予防する手術などが行われることもあります。
医師の方へ
Medical Note Expertでしか読めない、学会や医局の最新医療知見を得ることができます。
【第53回日本動脈硬化学会レポート】臨床研究から考える血糖コントロールと動脈硬化対策(4000字)
糖尿病や肥満は健康寿命を短縮させるだけでなく、最近ではCOVID-19の重症化因子でもあり、健康な状態をできるだけ長く維持するために、包括的な管理が求められている。横手 幸太郎氏(千葉大学大学院医学研究院 内分泌代謝・血液・老年内科学教授)は、第53回日本動脈硬化学会総会・学術集会(2021年10月
【第53回日本動脈硬化学会レポート】GLP-1、GIP、DPP-4阻害薬の抗動脈硬化作用(3700字)
従来の糖尿病治療薬とは大きく異なる機序で血糖降下作用をもたらすインクレチン関連薬(GLP-1、GIP、DPP-4阻害薬)は、今や多くの糖尿病患者に用いられている。血糖値のコントロールはもちろん、心血管症の発症や増悪を予防する点でも評価されつつある。平野 勉氏(海老名総合病院 糖尿病センター センター
【インタビュー】非細菌・非ウイルス性炎症に新概念「クローナル・ヘマトポイエーシス」――経口薬で抑制の可能性に現実味(780字)
心不全だけに限られた話題ではないが、2017年にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)で紹介された「クローナル・ヘマトポイエーシス(clonal hematopoiesis)」という概念が非常に興味深い。炎症は通常、外部から細菌やウイルスが侵入して起こる。ところが、心臓や肝臓、
「動脈硬化」を登録すると、新着の情報をお知らせします