治療
単胎妊娠よりも合併症がおきやすいため、注意して経過を観察して行くことが大切です。また、多胎妊娠の場合早産になる確率が高いです。したがって、施設によっては三胎妊娠なら妊娠28週頃、双胎妊娠であれば妊娠32週頃に管理入院とすることもあります。多胎では単胎と比較してリスクが高いため、施設が分娩や管理を受け入れてくれるかはじめに確認が必要です。
分娩方法は多くの施設で帝王切開となりますが、双胎妊娠で胎位(赤ちゃんの向き)やNICU併設など施設の条件を満たせば、経腟分娩を許可することもあります。
前述した一絨毛膜二羊膜双胎が妊娠16週〜26週の間にTTTS(双胎間輸血症候郡)を発生した場合には、胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)を行います。これは、TTTSの原因と考えられる両児間で合わさった胎盤血管を遮断する手術で、両児間の血流不均等をなくす根治療法です。
母体の腹壁に小さな皮膚切開を加え、多くの血液を供給される児の羊水腔に針(トロッカー)を挿入します。トロッカーより胎児鏡を挿入し、胎盤表面の吻合(合わさった)血管をすべてさがし、胎児鏡より挿入した医用レーザーで吻合血管を焼き切ります。すべての吻合血管を焼き切った後に羊水を除去して終了となります。
また、分娩後も2人を同時に育児していかなければならないため、母親の負担は大きくなります。夫を始めとする周囲のサポートを得るために妊娠中から、準備しておきましょう!
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