検査・診断
女性は、橋本病や全身性エリテマトーデスなど自己免疫疾患による薄毛、高熱や急激なダイエット、出産、多量出血などによる急性休止期脱毛症、慢性的な鉄欠乏や亜鉛欠乏、薬剤、長期の全身状態の悪化などによる慢性休止期脱毛症など、女性型脱毛症以外にもさまざまな原因で薄毛や脱毛が引き起こされます。
女性型脱毛症の診断自体には特別な検査は必要ありませんが、なかには思わぬ病気が背景にあるケースもありますので、これらの病気との鑑別を下すためにも次のような検査を行う場合があります。
抜毛試験
数十本の毛髪を軽く引っ張り、抜けてくる髪の毛の本数を確認します。正しくは5〜6日シャンプーをしない状態で行うことがすすめられます。
女性型脱毛症では引っ張った髪の毛の本数の1割以下の本数にとどまりますが、1割以上の毛髪が抜けてくる場合には休止期脱毛症を鑑別する必要があります。
ダーモスコピー検査
頭皮や毛髪の太さなどを観察します。女性型脱毛症では毛の太さにばらつきが目立ちます。
また、軟毛が2割を超える場合には女性型脱毛症が疑われます。毛孔周囲に淡い色素沈着を認めることがあります。
血液検査
女性ホルモンのエストロゲンやプロラクチン、男性ホルモンであるテストステロン、甲状腺ホルモン、自己免疫疾患に関連した自己抗体の有無、血清鉄やフェリチン、ヘモグロビンといった貧血の検査、血清鉄や血清亜鉛などを評価する目的で血液検査を行うことがあります。
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