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きょだいじ

巨大児

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

巨大児とは、形態異常などの肉眼的な異常がなく、出生体重が4,000g以上の赤ちゃんのことをいい、生まれたときの週数は問わないとされています。糖代謝異常合併妊娠などが原因となり、巨大児を経腟分娩した場合には、お母さんにも赤ちゃんにも、合併症のリスクが生じます。そのため、妊娠中に食生活や血糖値に気をつけるなどの健康管理により巨大児となるリスクを減らすことが大切になります。

原因

巨大児となる危険因子として、糖代謝異常合併妊娠妊娠糖尿病など)が挙げられます。日本では糖代謝異常合併妊娠の方が巨大児を出産する頻度は約7.1%であり、これは糖代謝異常のない妊婦さんの約8倍です。

そのほか、妊娠42週以降に分娩に至る過期妊娠や、肥満、巨大児の分娩既往がある妊婦、片親または両親の体格が大きいこと、頻産婦なども危険因子として考えられます。

症状

巨大児を経腟分娩した場合、お母さんにも赤ちゃん自身にも、さまざまな合併症を生じるリスクが高くなることが知られています。

お母さんには、分娩時に頸管(子宮の出口)や会陰の裂傷(大きく裂けること)が生じやすくなります。それに伴って分娩時の出血量が多くなったり、分娩後に子宮収縮が不良となって弛緩出血を起こしたりすることがあります。また緊急帝王切開となる頻度も、正常体重新生児に比べて高くなります。

赤ちゃんには、肩甲難産(けんこうなんざん)という合併症が起こる可能性があります。通常の分娩では、児頭が娩出された後は軽い牽引(けんいん)(引っぱること)のみで赤ちゃんの肩や体幹もすんなり娩出されます。しかし、赤ちゃんが大きいと、赤ちゃんの肩がお母さんの恥骨(ちこつ)結合に引っかかり娩出が困難となる場合があり、これが肩甲難産です。

肩甲難産では、児頭の無理な牽引により赤ちゃんに上肢の麻痺(まひ)骨折が生じることがあります。また、分娩にかかる時間が長くなる傾向があり(遷延分娩)、胎児機能不全や新生児仮死、脳性麻痺につながることもあります。

妊娠糖尿病などの耐糖能異常のあるお母さんから生まれた巨大児の場合には、出生後に新生児低血糖となる危険性があります。新生児低血糖は、治療が遅れると赤ちゃんに中枢神経障害を起こすこともあるため、迅速な診断と治療が必要です。

検査・診断

検査として、胎児超音波検査により推定体重を測定します。胎児超音波検査では、胎児の向き、胎児の大きさ(体重)と羊水量、胎児の元気さ(胎盤機能)、胎児の顔、性別や体の中に異常がないか(形態異常)などを確認することが可能です。また、胎児の推定体重が重いほど実際の出生体重が重いことが知られています。しかしながら、分娩前に巨大児かどうかの診断をすることは極めて難しいとされています。

治療

まずは予防、巨大児とならないように妊娠中気を付けることが大切です。妊娠中に耐糖能異常と診断された妊婦さんは、できる限り高血糖が継続しないよう食事療法や自己血糖測定で血糖値をきちんと管理します。また、耐糖能異常はなくても、妊娠中に体重が増えすぎないよう健康的な食生活を心がけることも重要です。

妊娠中に巨大児が疑われた場合は、妊婦さんご本人・ご家族と医師が十分に話し合い、自然に陣痛が来るのを待つのか、分娩誘発をするのか、予定帝王切開とするのか、それぞれの方針のメリットとデメリットを考慮したうえで決定します。

肩甲難産が発生した場合は、分娩時に会陰切開を行い、妊婦さんの体位等を工夫するなどして、赤ちゃんを娩出しやすくします。

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