ひふしんきんしょう

皮膚真菌症

最終更新日:
2018年07月18日
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2018/07/18
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概要

皮膚真菌症とは、真菌によって引き起こされる皮膚感染症を指します。真菌感染が生じる部位によって、浅在性・深在性に大きく分けることができますが、一般的には前者のほうが多いです。

代表的には、水虫(足白癬)や股部白癬(インキンタムシとも呼ばれる)などの感染症を含む包括的な疾患概念であり、とてもありふれた病気といえます。

原因

皮膚が真菌に感染することを原因として引き起こされます。原因となる真菌としては、白癬(はくせんきん)、カンジダ、マラセチアなどを例に挙げることができます。これら真菌は皮膚のあらゆる部位に感染することがあり、それぞれ白癬菌による足白癬、股部白癬体部白癬爪白癬、カンジダによるカンジダ性おむつ皮膚炎、マラセチアによる癜風(でんぷう)などが挙げられます。

真菌そのものは、皮膚や環境中などに広く存在しています。しかし、真菌は高温多湿な環境を好むことと関係して、汗の溜まりやすい陰部や指の間などで多く繁殖して病気として認識されることがあります。

真菌の種類によっては、柔道や格闘技などのフィジカルスポーツを通して、接触感染として周囲の人に広がる可能性もあります。

また、糖尿病やステロイド内服中の患者さんなどにおいては身体の免疫力が低下し、真菌が増殖しやすくなります。そのため、これらは皮膚感染症が悪化するリスク因子であるといえます。

症状

真菌に感染することによって皮膚真菌症を発症すると、真菌が増殖した皮膚に鱗屑、赤みやひび割れ、じゅくじゅくとした感じなどの見た目の変化が起きます。

また、皮膚のかゆみを伴うこともあり、かゆくて眠れないといった状態になることもあります。髪の毛の生えている部位に真菌感染症が引き起こされることもあり、これによって髪の毛が抜けることもあります。

検査・診断

皮膚真菌症では、皮膚の一部を擦りとり、それを顕微鏡で観察するKOH検査法と呼ばれる方法がとられます。この検査方法は迅速に行うことができる検査であり、外来でも行える簡便な方法であるといえます。ただし、病気でなくても常在するタイプの真菌もあるため、本当に病気を引き起こしているかどうかを注意して判断します。

また、皮膚真菌症では真菌培養検査を行うこともあります。これによりどういった真菌が原因になっているか、より詳細に判定することが可能となります。真菌の感染部位が皮膚の深い場所にある場合には、皮膚の一部を生検することもあります。

治療

皮膚真菌症は真菌による感染を原因として発症するため、抗真菌薬を用いて治療します。抗真菌薬には数多くの種類があるため、原因となる真菌に対して効果が期待できるものを適宜選択して使用します。また、多くの場合は外用薬を用いて治療します。

真菌症は、高温多湿環境をもとにして増殖しやすく、病気の部位と接触することで感染が拡大するという特徴もあります。そのため、以下のようなことに注意することが大切です。

  • ブーツを履くことを避ける
  • 通気性のいい靴下をはく
  • 不特定多数の人が集まるサウナや風呂は避ける

また、フィジカルスポーツで感染拡大が懸念される場合には、スポーツを一時的に控えるなどの対策も考えられます。

 

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