症状
老化による身体機能の低下は、全身のあらゆる臓器に現れます。代表的な症状は、以下のとおりです。
脳神経系
脳の萎縮や脳細胞の減少、脳の信号を伝える神経伝達物質のはたらきが低下することにより、認知機能が低下します。このような変化に伴い、認知症を発症しやすくなります。
心血管系
左心室の肥大や冠動脈の硬化といった心臓の変化が見られ、心筋梗塞、心肥大、心不全、高血圧といった病気を引き起こしやすくなります。
呼吸器系
酸素と二酸化炭素を交換するはたらきを担う肺胞の数が減少したり、肺の弾性力が損なわれたりすることで、呼吸機能の全般的な低下が見られます。
消化器系
ものを噛んだり、飲み込んだりする力が低下することで、誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなります。消化管運動が低下することで便秘や便通異常、逆流性食道炎といった症状がみられることもあります。
腎泌尿器系
血液をろ過する糸球体が失われたり、腎血流量が低下したりすることで、夜間の尿量が増えて尿失禁を引き起こすことがあります。
骨格系
骨量や骨密度が低下し、骨粗しょう症、骨折を引き起こします。また、関節にありクッションのような役割を果たす関節液や滑膜の機能が損なわれることで関節炎がみられることもあります。
その他
上記のほか、視力の低下、聴力の低下、容貌の変化(白髪、顔のしみやしわなど)などが現れます。
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