原因
肺炎にかかりやすくなる要因
肺内に病原体が侵入し、増殖することが原因です。肺炎にかかりやすくなったり治りにくくなったりする要因として下記のようなものが挙げられます。
- 脳血管障害
- 呼吸器疾患(肺気腫、肺結核後遺症、間質性肺炎など)
- 心疾患
- 腎疾患
- 糖尿病
- 悪性腫瘍
- 先天的に免疫が不全の状態(原発性免疫不全症候群(PID))
- 後天的に免疫が抑制された状態(ステロイドや免疫抑制剤、抗癌剤を使用中)
- 誤嚥(飲食物や唾液が誤って気管に入ってしまう状態)など
肺炎の病原体
病原体として、市中肺炎の原因となる頻度が高い微生物は、肺炎球菌、インフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジアなどです。肺炎球菌とインフルエンザ菌は先に述べた細菌性肺炎の原因となる病原体で、肺炎マイコプラズマと肺炎クラミジアは非定型肺炎の原因となる病原体です。また頻度は少ないですが、ウイルスも原因となる場合があります。
院内肺炎では、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や緑膿菌などの抗菌薬が効きにくい細菌が原因になることが多くなります。肺炎球菌、インフルエンザウイルス、レジオネラによる肺炎は重症化する場合があることが知られています。また、免疫が抑制された状態にあると、ニューモシスチス・ジロベチ(真菌の一種)やサイトメガロウイルスといった病原体でも肺炎になることがあります。
医師の方へ
肺炎について
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