症状
脳性麻痺の主な症状には、手足の麻痺、体が硬くなる、反り返りが強くなる、手足が不随意に動く(不随意運動)、バランスが悪くなる、知的発達障害、嚥下障害などがあります。そのほか、視覚障害やてんかん、情緒の問題がみられることもあります。
脳性麻痺は損傷部位に応じて痙直型、アテトーゼ型、運動失調型、混合型などに分類され、型によって典型的な症状が異なります。
痙直型
痙直型の主な症状は、筋肉のこわばり(痙直)と筋力の低下です。筋肉のこわばりは体のさまざまな部位に生じ、両手・両足に起こることもあれば(四肢麻痺)、片側の手足(片麻痺)や、両足のみ(対麻痺)に起こることもあります。
また、痙直型では視覚障害を伴うことや、四肢麻痺がある子どもではけいれんや嚥下困難、知的発達障害を伴うことが多くあります。
アテトーゼ型
アテトーゼ型では、自分の意思とは関係なく手足や体幹の筋肉が勝手に動く不随意運動(アテトーゼ)がみられ、不随意運動は強い感情によって激しくなる傾向があります。
一般的に知能は正常ですが、言葉をうまく発音できない構音障害や、核黄疸が原因の場合には難聴がよくみられます。
運動失調型
体の動きを調整する機能が障害されることで、動きをうまく合わせられず、体や手足が震えるような動きが出たり、体のバランスが悪くなったりします。これらによって、早い動作や細かな動作など正確な動きが困難になり、歩調が不安定になります。
混合型
混合型は上記の型を2つ以上併せ持つタイプで、痙直型とアテトーゼ型が混合することがほとんどです。それぞれの典型的な運動障害のほか、重度の知能障害を伴うこともあります。
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