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ちょうえん

腸炎

最終更新日
2018年06月28日
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2018/06/28
掲載しました。

概要

腸炎とは、小腸や大腸などの腸に炎症が生じた状態を指します。原因はさまざまで、ノロウイルスやロタウイルスをはじめ、抗菌薬など薬剤が原因となったり食事(過食など)が原因となったりすることもあります。

また、影響を受ける腸の範囲、病状の進行具合などは実に多彩であり、ひとつの病気を特定して指すというよりも、複数の病気を包括的に指す疾患概念です。

原因

腸炎は、実にさまざまな原因によって引き起こされる可能性があります。日常的によく起こるのは、ウイルスや細菌などの病原体に感染することによって引き起こされる腸炎です。

原因となる病原体には、ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルス、カンピロバクター、O-157大腸菌などを挙げることができます。感染症によるものは、嘔吐物や糞便中に含まれる病原体に対して経口感染をするものがある一方、病原体に汚染された食べ物を摂取して食中毒として腸炎が発症するものもあります。

また、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患に関連して腸炎が発症することもあります。これらは、遺伝的な要因や食事因子、免疫異常などが複雑に関与して発症すると考えられています。

そのほかにも、抗菌薬や抗がん剤などの薬剤の影響によって生じることもあります。また、アレルギー、虚血、寒冷刺激などの物理的な要因、食事(過食やアルコールなど)などによっても引き起こされることがあります。

症状

炎症が生じることでさまざまな消化器症状が現れます。具体的には、下痢や腹痛、吐き気や嘔吐、しぶり腹などの症状が起こる可能性があります。原因や病変の広がり具合によって症状の出方はさまざまであり、下痢の回数が異なったり、血便や発熱が現れたりすることもあります。

病状からの回復までの様式や臨床経過もさまざまです。ウイルスによる腸炎であれば、数日の経過で症状が消失することが期待できます。その一方で、たとえば炎症性腸疾患などでは下痢や血便などの症状がよくなったり悪くなったりと長期に渡り症状が続くことがあります。

また、O-157による腸炎では、合併症として溶血性尿毒症症候群が発症することもあります。これにより、貧血症状や腎不全、けいれんなどが生じる可能性も出てきます。

検査・診断

これまでの臨床経過や消化器症状を含めた全身症状、全身状態などを詳細に確認してどのような検査を行うか決定します。

腸炎の原因として感染性のものが多いですが、この場合には必ずしも検査を行うわけではありません。経過によって必要と判断される際には、便を用いてウイルスを特定するための検査(迅速検査など)や細菌を特定するための培養検査などが行われます。

そのほか、原因を調べるために、血液検査や内視鏡検査(たとえば潰瘍性大腸炎やクローン病が疑われる場合など)、尿検査などが行われることもあります。

治療

腸炎では、吐き気や嘔吐、下痢などに対しての制吐剤や整腸剤などを併用しながら対症療法を行います。脱水にならないように、水分をしっかりと摂取することも大切です。脱水症状が強い場合、経口摂取がままならない場合には輸液も考慮します。

また、原因に応じてより根治的な治療も行います。たとえば、炎症性腸疾患が原因であれば5-ASA製剤やステロイド、免疫調整剤などの薬物療法、栄養療法、手術療法などが適宜検討されます。薬剤が原因の場合には、原因薬剤を中止することも必要です。

O-157が原因の場合には溶血性尿毒症症候群を合併することもあるため、必要に応じて降圧剤、利尿剤、抗けいれん薬、透析などを適宜併用します。

腸炎の原因や治療方法は多岐に渡ります。どのような治療介入が必要かは、個々の状態によって変わります。そのため、腸炎の症状が現れた際には、状況をみつつ医療機関を受診し、適切な診断のもと治療を受けることが大切です。

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