検査・診断
診断時の検査では、血液検査にてHBs抗原の有無を調べます。B型肝炎ウイルスに感染すると、増殖するウイルスに由来するHBs抗原が血液中に出てきます。ただし、急性肝炎の場合、HBs抗原が感染後比較的早い段階で消失してしまうことがあるため、HBs抗原陰性の急性肝炎の診断にはIgM型HBc抗体の測定が併せて実施されます。
慢性のB型肝炎と診断されると、HBe抗原とHBe抗体の測定が実施されます。HBe抗原はHBVが増殖するときに過剰に作られるたんぱく質です。HBe抗原が陽性であれば、肝臓内でHBVの増殖が活発で感染力が強い状態であることを示しています。HBe抗体はHBe抗原に対する抗体です。HBe抗体が陽性ということは、一般にHBVの量と増殖が落ち着いて感染力が弱くなった状態であることを示しています。
そのほか、リアルタイム(TaqMan)PCR法を用いてHBV-DNAを測定しHBウイルス量をモニターします。
HBVの検査と並行して、AST、ALTを測定し肝炎を発症しているかを評価します。さらに4型コラーゲン7Sなどの線維化マーカーの測定とともにエコー、CTなどの画像検査を行い、無症候性キャリア、慢性肝炎、肝硬変のどの状態にあるかを評価します。
また、肝炎の進行具合を調べるために、肝生検が併せて行われることもあります。
医師の方へ
Medical Note Expertでしか読めない、学会や医局の最新医療知見を得ることができます。
「B型肝炎」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「B型肝炎」に関連する記事
関連の医療相談が10件あります
おたふくワクチンとB型肝炎ワクチンの間隔は?
おたふくワクチンと、B型肝炎ワクチンはどの程度間隔を空けた方がいいですか??今から10年くらい前に同時期に接種してたようです。今更ながら書類で確認し、 気になりまして質問しました。異なる病院でしたが、その当時も間隔空けず平気だったのかなと思いまして。。
短期間で数種類の予防接種とコロナ感染について。
10前にB型肝炎ワクチンし、去年またB型肝炎接種しました。(抗体調べず接種してしまった。)その後コロナワクチン.インフルワクチンと2ヶ月間隔で受け、4回目のコロナワクチンも済んでますが、今コロナに感染…。 そこで、B型肝炎の再接種した後であること、また短期間で複数のワクチン接種したあとに、 コロナに感染したことが気になりました。 特に持病とかはないですが 上記の状況で身体に悪影響はありますか?拙い文ですみません。 ご教示ください。
C型肝炎ウィルス陽性といわれました
目の治療で入院するときに血液検査でC型肝炎ウィルス陽性と言われました。 感染経路がわかりませんが、感染してから症状がでるまでどのくらいなのでしょうか。 また症状、治療法を教えてください。
予防接種前の抗体検査
海外渡航に際して、麻疹、風疹、破傷風、A型肝炎などの予防接種を求められています。 過去の接種歴はありますが、一般的に言われている持続期間は過ぎてしまっています。 麻疹/風疹に関しては接種歴あるものの1回しか摂取していませでした。 このような場合、通常、抗体検査をして抗体の有無を確認してから接種の検討をするのでしょうか。それとも切れている前提で抗体検査はせず接種をするのでしょうか。ご助言いただけますと幸いです。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。