院長インタビュー

地域の急性期医療を支える苑田第一病院

地域の急性期医療を支える苑田第一病院
賀川 幸英 先生

医療法人社団 苑田会 苑田第一病院 病院長

賀川 幸英 先生

目次
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東京都足立区に位置する苑田第一病院は、急性期医療を中心に地域を支える病院です。“一次脳卒中センター コア施設”として認定されており、脳卒中をはじめ脳神経外科領域の治療を得意としています。また、災害拠点病院としての指定も受けており、DMAT(災害派遣医療チーム)の育成にも取り組んでいます。同院の特徴について院長である賀川 幸英(かがわ ゆきひで)先生にお話を伺いました。

当院は、足立区を中心にさまざまな医療展開を行う医療法人社団 苑田会の病院の1つで、1978年に開設されました。開設より一貫して救急をはじめとする急性期医療を行っており、東京都より二次救急医療機関として指定を受けています。当院のモットーは、“24時間365日断らない医療”であり、脳卒中など緊急性の高い病気にも迅速な対応を心がけています。そうした努力もあり、日本脳卒中学会より“一次脳卒中 センターコア施設”として認定も受けました。また、ハイケアユニット(HCU)20床、脳卒中ケアユニット(SCU)6床を設けており、技術だけでなく設備面の充実も図っています。さらに、当院は災害拠点病院としての指定も受けており、災害訓練の実施やDMATの派遣・育成にも力を入れて取り組んでいます。

当院は前述のとおり、救急をはじめとする急性期医療を中心に担っていますが、苑田会には、回復期やリハビリテーションを担う病院、人工関節センター病院や苑田第三病院(東京脊椎脊髄病センター)など専門性に特化した病院もあり、急性期から回復期まで幅広くカバーできる体制にあります。同グループ内での連携はもちろん、地域との連携を大切にしながら足立区の医療を支えていきたいと考えます。

当院では、24時間365日 体制で途切れることのない救急医療を実践しており、年間の救急車受け入れ台数は1万台*を超えます。夜間はもちろん、医師が少なくなりがちな早朝の救急にも対応できるよう、救急救命士16名に加え、各専門の当直医師を合わせおよそ40名の体制を整えています。

緊急性の高い脳卒中などへの病気の対応はもちろん、救急科をはじめ内科、外科、整形外科、脳神経外科、循環器内科が時間外対応チームとしてさまざまな病気の診療にあたっています。

*救急車受け入れ台数……2020年度実績/10,411台、2021年度実績/11,118台、2022年度実績/10,244台

前述のとおり、当院は“一次脳卒中センター コア施設”として認定を受けています。そのため、脳卒中をはじめとする脳血管障害疾患の治療には特に力を入れており、医療機器も最新のものを取り入れるよう努め、体への負担が少ない低侵襲(ていしんしゅう)な治療を心がけています。また、看護師をはじめリハビリテーション科や医療相談室との連携で、治療後も患者様が安心して過ごせるよう、チーム医療でサポートを行っています。

当院は、東京都CCUネットワーク*加盟施設であり、急性心筋梗塞(きゅうせいしんきんこうそく)などをはじめとする急性心血管疾患に迅速な対応ができる体制を整えています。循環器内科・心臓血管外科がそろっているためカテーテルを用いた内科的な治療はもちろん、冠動脈バイパス術など外科手術にも対応が可能であり、ハートチームとしてチームでの診療が行えることも強みの1つです。

東京都CCUネットワーク……1978年に急性心血管疾患(急性心筋梗塞など)に対し、迅速な救急搬送、および専門施設へ患者様の早期収容を目的として組織された機構です。

前述のとおり当院は、医療法人社団 苑田会の基幹病院です。苑田会のグループ病院には、隣接の地域包括ケア病棟をもつ苑田第二病院、回復期リハビリテーション病棟をもつ苑田第三病院、竹の塚脳神経リハビリテーション病院、苑田会ニューロリハビリテーション病院、花はたリハビリテーション病院などさまざまな医療機関があります。当苑田会はこうした関連の病院と連携を取ることで、急性期治療後の回復期・リハビリまでをスムーズにサポートすることが可能です。

救急の受け入れや土曜日午後の外来など、忙しいながらもここまでやってこられたのは、やはり“地域の皆さんのために”という強い思いからだと感じます。これからもこの足立区で、当院を含め苑田会グループで一丸となり地域医療を支えていければと考えます。また、新病院をつくる計画もあるので、地域のニーズも汲みながら、地域の皆さんが必要とする医療提供をよりいっそう強化していければと考えています。

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