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インタビュー

公開日 : 2017 年 10 月 12 日
更新日 : 2017 年 10 月 12 日

けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断・予防・治療

けいれん重積型(二相性)急性脳症は感染症による高熱をきっかけに起こす疾患で、患者さんの7割に後遺症が残るといわれています。けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断・予防・治療について、東京大学大学院医学系研究科発達医科学の水口雅(みずぐち まさし)先生にお話を伺いました

けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断

けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断基準には、臨床症状3項目、画像所見2項目が用いられます。

臨床症状3項目

けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断基準となる臨床症状は、まず感染症の発熱時に発症すること、次に1日目にけいれん重積(けいれんが15分〜1時間以上にわたって長時間続く状態)があること、そして3〜7日目にけいれん群発(短いけいれんが何度も起こる状態)があることです。

※けいれん重積型(二相性)急性脳症の詳しい症状経過については記事1『幼児の感染症に伴うけいれん重積型(二相性)急性脳症—原因・症状・後遺症』をご覧ください。

【けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断基準となる臨床症状3項目】

  • 感染症の発熱時に発症する
  • 1日目にけいれん重積がある
  • 3〜7日目にけいれん群発がある

画像所見2項目

けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断基準となる画像所見は2つあります。まず3〜14日目にMRI・CT検査を行うと、大脳皮質に浮腫(腫れ上がった状態)などの病変がみられること、そして14日目以降に、病変のあった部分の大脳皮質が萎縮し、血流の低下がみられることです。

【けいれん重積型(二相性)急性脳症の診断基準となる画像所見2項目】

  • 3〜14日目に大脳皮質に浮腫などの病変がみられる
  • 14日目以降に病変のあった部分が萎縮し血流の低下がみられる
けいれん重積型(二相性)急性脳症のMRI画像
けいれん重積型(二相性)急性脳症のMRI画像 画像提供:水口雅先生

けいれん重積型(二相性)急性脳症を予防するために

感染症を予防するワクチンを接種する

記事1『幼児の感染症に伴うけいれん重積型(二相性)急性脳症—原因・症状・後遺症』でご紹介したようにけいれん重積型(二相性)急性脳症は、幼児が感染症にかかったときの高熱をきっかけに発症します。けいれん重積型(二相性)急性脳症のきっかけとなる感染症には、突発性発疹(生後6か月〜1歳代の幼児が罹患しやすいヒトヘルペスウイルス6型または7型による感染症)やインフルエンザ、ロタウイルス胃腸炎などがあります。けいれん重積型(二相性)急性脳症を予防するためには、それらの感染症を防ぐワクチンを接種することが大切です。

けいれん重積型(二相性)急性脳症の予防のために接種を推奨するワクチンには、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチンがあります。

けいれん重積型(二相性)急性脳症の症状を悪化させる薬剤を使わない

けいれん重積型(二相性)急性脳症は、記事1『幼児の感染症に伴うけいれん重積型(二相性)急性脳症—原因・症状・後遺症』でご紹介した通り、いくつかの原因によって引き起こされますが、その一つに、喘息性気管支炎の治療に用いられるテオフィリンという薬剤の使用があります。テオフィリンはけいれん重積型(二相性)急性脳症の症状を悪化させるリスクがあるため、喘息性気管支炎の治療において薬剤の選択を控えるよう考慮する必要があります。現在、小児の気管支喘息診療ガイドラインでテオフィリンの選択についての優先度は以前よりも下がっています。

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