院長インタビュー

患者さんに寄り添い、高度な診療を身近に提供する高崎佐藤眼科

患者さんに寄り添い、高度な診療を身近に提供する高崎佐藤眼科
佐藤 拓 先生

高崎佐藤眼科 院長

佐藤 拓 先生

この記事の最終更新は2017年08月16日です。

高崎佐藤眼科は群馬県高崎市に2016年に開院した眼科専門クリニックです。患者さんに身近で高度な医療を提供したいと考えて開院した高崎佐藤眼科には、大学病院にも劣らない最新の検査・治療機器が備わっています。また、近代的なデザインの建物は、患者さんに少しでも快適でリラックスしていただきたいという思いが込められた空間に設計されています。

高崎佐藤眼科では院長である佐藤拓先生の専門である「加齢黄斑変性」をはじめ、幅広く眼疾患が診療できる体制が整っています。今回は高崎佐藤眼科で提供している診療内容や診療に対する思いについて、院長の佐藤拓先生にお話しを伺いました。

高崎佐藤眼科は、大学病院で行っている専門性の高い治療をより身近なところで提供したいという思いから2016年に高崎市に開院しました。

私は群馬大学医学部附属病院の眼科に20年間在籍し、「加齢黄斑変性」という疾患を専門に、診療や研究を行ってきました。

大学病院で診療を行うなかで「もっと一人ひとりの患者さんと時間をかけて、患者さんに寄り添った診療を行いたい」という思いが強くなり、クリニックを開院するに至りました。

また、高度化する眼科医療にも対応するために、大学病院で使用している最新の機器を導入し、眼疾患の早期診断、早期治療に努めています。

当院には2017年現在3名の医師と6名の看護師が常勤で勤務しており、検査で早急な治療が必要と判断された場合には、緊急で手術を行う体制も整えています。

高崎佐藤眼科の外観写真

患者さんに心地よく診療を受けていただくために、建物の内装やデザインにもこだわりました。診療室は全室個室で患者さんのプライバシーに配慮した作りになっており、待合室は開放的で清潔感あふれる空間となっています。

また、リラクゼーションルームやテラスもあり、患者さんが病院にいる時間を不安と感じることなくリラックスして過ごしていただける工夫も施している点が特徴です。

当院ではあらゆる眼疾患に対応した治療を行っていますが、主に対応している疾患や診療についてご紹介いたします。

当院の強みは、私の専門分野である「加齢黄斑変性」の診断と治療です。

加齢黄斑変性とは、黄斑部に新しい血管(脈絡膜新生血管)が生じることにより、新生血管から出血したり、水が溜まったりする病気です。

黄斑は網膜(目から入ってきた光を信号に変換して脳に送る働きをする組織)の中央に位置し、物の細かい部分や色を識別する細胞が集中していて、視力を司る(つかさどる)非常に重要な組織ですが、この黄斑部に障害が起きると物が歪んでみえたり、視野の中心部が暗くなったりといった症状が現れます。

加齢黄斑変性の患者数は全国に約70万人と推定されており、50歳以上の約80人に1人が発症しているといわれています。

加齢黄斑変性は診断が難しく、検査には高度な機器が欠かせません。そのため当院では最新の検査機器を駆使し、以下のような検査を行っています。

眼底検査:瞳を開き目の奥の検査することで出血やむくみの確認ができます。

・蛍光眼底造影検査(HRA):腕から造影剤を入れて眼底カメラで目の写真を撮り、網膜の奥に出血などの原因となる脈絡膜新生血管の存在を確認します。網膜の情報を多く得られるフルオレセイン蛍光造影と網膜の奥の脈絡膜の情報を多く得られるインドシアニングリーン蛍光造影の2種類の造影剤を使用します。詳細な動画撮影が可能である走査型レーザー装置HRA2を使用しております。

・光干渉断層計(OCT):患者さんに痛みを与えることなく、一瞬で網膜の断層像を撮影することができます。これによって出血や浮腫み(むくみ)の箇所が明瞭にわかります。高速に網膜だけでなく硝子体や脈絡膜を詳細に観察できるSwept Source OCTを使用しております。造影剤なしで血管構造を観察できるOCT angiographyも撮影しております。

・眼底自発蛍光:網膜色素上皮内に存在するリポフスチンの蛍光を観察することにより網膜の機能を確認できる造影剤を用いない検査です。

これらの検査で加齢黄斑変性と診断された場合、「抗血管新生療法」という治療を行います。これは眼球内部の硝子体に直接薬を注入することで、新生血管の成長を抑制する治療です。この治療を継続して行うことで、視力を改善させ保つことができます。新生血管のタイプにより光線力学的療法(PDT)と抗血管新生療法の併用療法をすすめる場合もあります。

網膜剥離とは、網膜に穴が開いたり裂けたりすることで、眼内の液が網膜の下に流れ込み、網膜が眼球壁側から剥離する病気です。剥離した網膜は徐々に機能を失い、最終的に失明に至るので早期に診断を受けることが重要です。

しかし網膜の穴が端にあったり小さいような場合、検査をしても発見されず見過ごされてしまうことがあります。

そこで当院では、1回の撮影で200度の広角範囲を撮影することができる広角眼底撮影装置を導入しています。広範囲かつ明瞭に確認ができるので、網膜の隅に開いた穴も見落とさず発見することができます。

網膜に穴が開いている段階で発見できれば、外来のレーザー治療で完了するので、早期に発見することが大切です。

網膜剥離が進展している場合は、硝子体手術やバックリング手術を症例により選択して日帰り手術で行っております。

糖尿病網膜症は、高血糖状態が続いた血管が詰まったり出血を起こしたりすることで、目のかすみや視野中心部の歪みが現れる病気です。硝子体出血緑内障や網膜剥離が合併すると視野の一部が欠ける症状がみられます。

当院ではこうした糖尿病網膜症の治療に対し、活動性を低下させる目的に、「パターンスキャンレーザー」を使用しております。短時間で痛みが少ない特徴があります。黄斑浮腫が生じた症例は「硝子体注射」で浮腫軽減を行い、大量の硝子体出血が生じたり、網膜剥離を併発した症例には「小切開硝子体手術」を日帰り手術で行っています。

硝子体とは、眼球の大半をしめる透明なゼリー状の組織です。硝子体内に起きた出血や濁りなどを硝子体と一緒に除去する手術で、小切開になったことにより日帰りで手術を受けることができます。また、硝子体手術は糖尿病網膜症だけでなく、網膜剥離や黄斑前膜や黄斑円孔などの疾患にも適応されます。

私は常に向上心を持ち、患者さんへ質の高い医療を提供し続けることを大切にしています。そのために学会などにも積極的に参加をし、日々進歩する眼科医療の知識や技術を習得しています。

また、その知識を院内のスタッフにも共有するためにお昼の時間帯を利用するなどして、スタッフに向けたセミナーを週に1回開催しています。このようにして、スタッフ一同、日々診療のレベルをアップしていくことを心がけています。

佐藤拓先生

私が患者さんに伝えたいことは「目のホームドクター」を持って欲しいということです。

目に異変を感じたときに、自らの判断で「少し調子がおかしいから」「老眼だから」と決めつけずに、早期に病院を受診し、いつでも相談できる専門医を作って欲しいと考えます。

目の病気は発見が遅れると二度と視力が回復しない可能性があります。目の病気は命に関わるものではありませんが、生活に直接影響を及ぼします。患者さんの生活の質を維持、向上させるためには、目を病気から守ることがとても大切です。健康寿命を長くするためには視力を守ることは最も大切です。

高崎佐藤眼科は一人でも多くの患者さんを守るために、これからも患者さんやご家族と一緒に二人三脚の医療を行っていきます。

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