院長インタビュー

「思いやりの心を持って医療を提供したい」函館脳神経外科病院の信念と取り組み

「思いやりの心を持って医療を提供したい」函館脳神経外科病院の信念と取り組み
嶋﨑 光哲 先生

医療法人 函館脳神経外科病院 院長

嶋﨑 光哲 先生

この記事の最終更新は2018年06月11日です。

函館脳神経外科病院は、函館の南西部に位置する脳神経外科の専門病院です。1987年に開院して以降、常に最新医療の提供と患者さんに満足してもらえる病院を目指してきました。

感情・思考・生命維持の役割の中心を担う「脳」という臓器へのアプローチに挑み続ける同院の嶋﨑 光哲院長にお話を伺いました。

病院外観
病院外観(画像提供:函館脳神経外科病院)

当院は1987年の開院以来、脳神経外科の専門病院として、患者さんに最新医療の提供を目指してきました。当初より救急を断らない病院であり地域の皆様に浸透していましたが、2005年には院内に脳卒中センターを設け、さらに迅速に脳卒中の急患を受け入れています。2018年3月現在では脳神経外科・循環器内科・麻酔科・リハビリテーション科の4つの診療科と、128床の病床を持つ病院となりました。もちろん、救急患者さんは24時間体制で受け入れを行っています。

病院内:憩いの広場
病院内:憩いの広場(画像提供:函館脳神経外科病院)

脳を栄養する血管が詰まったり、破綻することで生じる病気を総称して脳卒中と呼びます。

脳卒中は病型や損傷を受けた脳の部位に応じて、手足の麻痺・しびれ・呂律が回らない・言葉が出づらいなどの症状を発症します。脳卒中による死亡率を減らし、機能障害の改善に努めるには、いかに早期に適切な治療をするかにかかっています。そのような事態に対応すべく、当院では脳卒中の原因をMRI・CT・超音波エコーなどで検査を行い、病態に応じた適切な治療に努めています。また内科的治療・脳血管内治療・外科的治療などの治療方法を、患者さんに応じて組み合わせて行っています。

手術室
脳外科手術のようす(画像提供:函館脳神経外科病院)
脳卒中センター内
脳卒中センター内(画像提供:函館脳神経外科病院)

脳卒中治療に欠かすことができないのがリハビリテーションです。当院ではリハビリテーション科を当初から開設し発症早期から取り組んでいます。

理学療法課 … 起き上がる、座る、移動するといった基本動作練習を行う

作業療法課 … 入浴や着替え、調理など生活に直結した行為の練習を行う

言語療法課 … コミュニケーションの練習や嚥下訓練を行う

リハビリテーションのようす
病院内:憩いの広場(画像提供:函館脳神経外科病院)

それぞれの課に理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が勤務しております。患者さんの機能回復や動作練習を行い、社会復帰に向けてのお手伝いに尽力しています。また、リハビリテーションは症状の発症直後・術後早期から始めることが大切です。そのため当院では365日リハビリテーションを行い、寝たきりや二次的合併症を予防することを目指しています。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
患者さん一人一人にあった指導を心がけている(画像提供:函館脳神経外科病院)
言語療法室でのリハビリテーションのようす
言語療法室でのリハビリテーションのようす(画像提供:函館脳神経外科病院)

脳の病気が見つかったとき、一番注意しなければならないのは、脳以外で併発する病気の存在です。そのため当院には、併発する恐れのある病気を診断・治療する診療科がいくつか存在しています。

脊椎・脊椎疾患・末梢神経疾患
脊椎・脊椎疾患・末梢神経疾患を担当する脳外科医。診察の際は模型を使用し、分かりやすい説明を心がけている(画像提供:函館脳神経外科病院)

そのひとつが循環器内科です。ここでは心臓と末梢血管に対応しています。もしも脳卒中が引き起こされた場合、その原因には高血圧糖尿病・肥満・脂質異常症喫煙などの生活習慣病が背景にあることがほとんどです。生活習慣病は脳の病気を引き起こすだけには留まらず、心臓の病気や足の動脈硬化も併発させてしまいます。

患者さんの痛みの原因を特定し治療
患者さんの痛みの原因を特定し治療する「痛み外来」で勤務する麻酔科医と看護師(画像提供:函館脳神経外科病院)

つまり、脳の病気が見つかったら、心臓や足の病気にも気をつけなければなりません。そのため、万が一の時に迅速に対応することができるよう、当院では必要な診療科の設置に務めています。また、不整脈が原因で脳梗塞になることもあり、循環器的な精査を必要とします。

社会福祉の専門職である「医療ソーシャルワーカー」が患者さんやご家族の方の相談にのる(画像提供:函館脳神経外科病院)

当院は医療相談室を開設しています。相談室では専門の医療ソーシャルワーカーが、患者さんやご家族の方の悩みに寄り添い、解決への道を探すお手伝いをしています。

以下のようなお悩みがある場合は、お気軽にご相談ください。

  • 医療費の支払いや今後の生活費に不安がある
  • 介護保険を利用したい
  • 社会制度を知りたい(障害年金、身体障害者手帳、特定疾患制度など)
  • 施設に入所したい
  • リハビリのため専門の病院へ転院したい
  • 在宅で介護サービスを利用したい
  • その他入院、療養中に困っていること、相談先がわからないこと

ご自身やご家族の病気で不安や悩みがあるときは、一人で抱えこまず、誰かに相談することが大切です。主治医や看護師などの職員を通してご相談いただくか、当院ホームページにあるお問い合わせ番号へ直接お電話ください。相談内容は秘密を厳守し、相談費用は無料となります。

七飯クリニック内観
七飯クリニック内観(画像提供:函館脳神経外科病院)

当院の分院として2005年に開院したのが「函館脳神経外科 七飯クリニック」です。

函館市近郊より通院される患者さんに便利な立地で、より地域に密着した医療提供ができるようになりました。七飯クリニックではMRI検査・超音波エコー・脳波などの検査を行っています。また、リハビリテーション科には理学療法士2名・作業療法士1名・言語聴覚士1名が在籍し、患者さんや利用者のみなさまに可能な限りで個別のリハビリ提供を行なっています。

MRI検査室
MRI検査室(画像提供:函館脳神経外科病院)
通所リハビリテーション
通所リハビリテーション(画像提供:函館脳神経外科病院)

1987年の開院以来、当院は脳神経外科専門病院として30年以上地域のみなさまの健康に寄り添ってきました。地方都市である函館で、高い水準の医療を提供したいという当院の西谷理事長の熱い思いを胸に、スタッフ一同が一丸となって患者さんと向きあっています。実際、脳血管障害の診断に欠かせないMRIは世界でも最先端のものを導入し、発見の難しい病変の検査に役立てています。

北の大地で日々診療している私たちの病院が、一番大切にしているのは「思いやりの心」です。これからも地域のみなさまに質の高い医療を届けることを目標に、今後とも邁進していきたいと考えています。

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