院長インタビュー

宮崎医療センター病院は必要だ」と思ってもらえるように─宮崎医療センター病院の取り組み

宮崎医療センター病院は必要だ」と思ってもらえるように─宮崎医療センター病院の取り組み
田畑 直人 先生

医療法人晴緑会 宮崎医療センター病院 病院長

田畑 直人 先生

この記事の最終更新は2018年07月11日です。

宮崎医療センター病院は宮崎県宮崎市で、消化器・肝臓病の専門医療の提供と高度急性期病院・地域かかりつけ医の後方支援の2つを柱に診療を行っています。患者さんによりよい医療を提供するための院内の体制強化や3つのセンターでの医療提供について、医療法人社団晴緑会 宮崎医療センター病院 病院長 田畑直人先生にお話を伺いました。

病院全体(宮崎医療センターよりご提供)

宮崎医療センター病院は宮崎市の中心部に位置し、1984年の開設以来、地域への医療提供に尽力してきました。2003年に施設や設備を一新し、現在の名称である「宮崎医療センター病院」として再出発を果たしました。消化器肝臓病センター、生活習慣病センターおよび総合リハビリテーションセンターの3つのセンターを有し、一般病床と療養病床を併せ持つ350床のケアミックス型病院として急性期医療から慢性期医療、介護まで幅広いサービスを提供しています。

さまざまな委員会、会議で院内の問題点を協議し改善に繋げています。また、毎月1回、業務改善委員会、労働安全衛生委員会、医療安全管理委員会が合同で院内をラウンドしています。患者さんの療養環境やスタッフの業務環境に不備はないか、医療安全や感染対策がきちんと管理されているか、など院内の環境整備に力を入れています。

外来待合室(宮崎医療センターよりご提供)

 

療養病床では合併症を持った高齢者や寝たきりになった患者さんなどが入院しており、病院で最期を迎える方も多数おられます。なかには、ご自分が望まない形で最期を迎える方もたくさんおられるかもしれません。高齢者は、まだお元気なうちに人生の最後をどこでどのように迎えたいかということの意思表示をしておくことがとても大事です。意思表示があれば、医師は患者さんの願いがかなえられるように尽力しますし、ご家族とも治療方針についてしっかり相談することができます。

宮崎市は、エンディングノートの啓蒙に力を入れています。エンディングノートとは、自分が望む人生の終わり方を前もって意思表示する方法のひとつです。今後は当院でも普及に協力していきたいと考えています。

手術の様子(宮崎医療センターよりご提供)

消化器・肝臓病センターでは、消化器内科と消化器外科が協力してそれぞれの専門分野に分かれてグループを編成し、専門先端医療を提供しています。肝臓や消化管に発生する良性から悪性の疾患に対して内視鏡や血管造影法を用いた治療や手術を行っています。

内視鏡グループでは、主に内視鏡を用いた検査や治療を行っています。内視鏡のなかでも、ダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡といった小腸疾患の検査治療に力を発揮する先端技術を駆使した診療が得意です。

肝がん治療─肝動脈塞栓療法(宮崎医療センターよりご提供)

肝臓グループは、主に肝がんや肝炎の治療を専門としています。C型肝炎の治療では、インターフェロンフリーの治療において地域を牽引する施設となるように努めています。

C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染が原因の肝炎です。C型肝炎を放置しておくと、肝硬変や肝がんなどの病気へ発展するリスクが高まります。過去にはインターフェロンを用いた治療が一般的でしたが、2014年より副作用の少ないインターフェロンフリー治療が可能となり、ご高齢の患者さんでも治療が受けられるようになっています。

さらに、肝がんに対しては、血管造影やラジオ波を用いた低侵襲な治療から外科的治療まで、患者さんの状態やがんの進行度にあわせた治療を提供しています。

外科カンファレンスの様子(宮崎医療センターよりご提供)

生活習慣病センターは、主として療養病棟に入院されている患者さんの診療を、複数の診療科の医師が協力して行っています。

療養病床に入院している患者さんの多くはご高齢で、高血圧糖尿病などの生活習慣病をはじめ、さまざまな疾患を併せ持っている方も少なくありません。同センターは、複数の診療科の医師が、専門性を生かして診療することで幅広い患者さんの状態に対応しています。

多職種カンファレンスの様子(宮崎医療センターよりご提供)
総合リハビリテーションセンター(宮崎医療センターよりご提供)

リハビリテーションセンターは、高齢者の機能維持やがん患者さんのリハビリテーション等を行っています。患者さん一人ひとりに目標を設定し、理学療法や作業療法、言語聴覚療法を提供しています。

また、通院でのリハビリテーションが難しい在宅介護の方々に、居宅でも自立した生活を送ることができるよう訪問リハビリテーションを提供しています。さらに、365日切れ目のないリハビリテーションの提供にも取り組んでいます。

我々スタッフは、常に目の前の患者さんが「自分自身だったら」「自分の家族だったら」ということを考えながら当院が掲げる理念にできるだけ近づけるように日々研鑽を重ねています。地域のみなさまに「この地域には宮崎医療センター病院が必要だ」と思っていただけるよう、入院医療や訪問診療を通じて地域に貢献していきます。当院の名前を聞いた方々が、安心感や信頼感、親近感を思い浮かべていただけるよう、病院としてのブランド力を高めていくために、病院設備や診療の質などあらゆる面でさらに向上していく必要があります。

繰り返しになりますが、地域のみなさまに「宮崎医療センター病院はこの地域にとってなくてはならない病院だよ」といってもらえるよう、当院の理念のもとにスタッフ一同努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

宮崎医療センター病院の理念

私たちは、自分が受けたい医療・看護・介護を提供します

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