院長インタビュー

多様な医療を提供し、地域の方々の医療ニーズに応える秋田厚生医療センターの取り組み

多様な医療を提供し、地域の方々の医療ニーズに応える秋田厚生医療センターの取り組み
遠藤 和彦 先生

秋田県厚生農業協同組合連合会 秋田厚生医療センター 院長

遠藤 和彦 先生

目次
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この記事の最終更新は2019年06月07日です。

秋田県厚生農業協同組合連合会 秋田厚生医療センター(以下、秋田厚生医療センター)は、秋田県秋田市に位置する総合病院です。地域の方々が住み慣れた地域で健やかな生活を送るサポートをするため、多様な取り組みを行っています。

診療内容や病院機能を充実させ、地域の方々をサポートする取り組みについて、院長である遠藤和彦先生にお話を伺いました。

秋田厚生医療センター 外観

秋田厚生医療センター 外観

当院は、1932年に農業協同組合の前身組織を母体とする病院のひとつとして、地域の方々の健やかな生活を支援する目的で設立されました。開設以来、秋田市北部を中心に近隣の市町村の医療を担っています。

地域の方々の声に応えるべく、当院は現在、手術が必要な病気やがん治療を中心とした急性期医療を提供しています。また、回復期リハビリテーションや訪問看護などにも積極的に取り組み、社会の高齢化に伴う地域の方々のさまざまな医療需要に対応しています。

整形外科では、手術を強みとするなかでも、特に脊椎に対する手術を実施しています。

脊椎は、人間の背骨の総称です。脊椎が変形したり狭くなったりすることで、背中の痛みや手足のしびれといった症状が現れます。

整形外科では、患者さんが健やかな日常生活を送ることができるよう、手術をはじめとした治療の提供に励んでいます。

手術室の様子
手術室の様子

当院は地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、各診療科で患者さんの体の負担が少ない低侵襲な手術の提供を目指しています。

消化器外科では、多様な消化器がんに対する低侵襲な手術の提供に取り組んでいます。特に、肝臓がん・胃がん大腸がん・すい臓がんに対する腹腔鏡下手術も積極的に行っています。腹腔鏡下手術は開腹手術に比べて切開創が小さいため、痛みが少なく、患者さんの早期回復が望めます。

消化器外科では、がんの状態や部位などから総合的に判断し、可能な限り患者さんの体の負担が少ない治療を提供しています。

腎センターの様子
腎センターの様子

透析療法とは、腎機能の低下によって、体内に蓄積された水分や老廃物をろ過し、体外への排出を助ける治療です。当院の腎臓病センターでは、日中だけでなく、夜間の時間帯の治療にも対応しています。これにより、お仕事をしている方や遠方への旅行に行く方なども通院しやすい体制を整えています。

また、専用のフロアで透析療法を実施することによって、患者さんのプライバシーが守られた環境を整えています。腎臓病センターでは、患者さんが安心して通院していただけるよう、努力を重ねてまいります。

社会の高齢化が進むなか、当院は地域の皆さんの多様化する医療ニーズに応えたいと考えています。

以下では、地域の方々の幅広いご要望に応える当院の取り組みについて、ご説明いたします。

地域の方々から、在宅復帰に向けたリハビリテーションや在宅療養をしている方の一時入院などに対応可能な病棟が求められていました。当院は、住み慣れた地域で生活し続けたいという地域の方々の声に応えるかたちで、2016年に地域包括ケア病棟を開設しました。

これからも、地域の方々が退院後の生活に対して抱えている不安を少しでもなくせるよう、地域包括ケア病棟を駆使し、サポートしていきます。

患者さんのなかには、住み慣れたご自宅での生活を続けたいという方もいらっしゃいます。そうした患者さんの医療ニーズに対応するのが訪問看護の役割です。

当院では、訪問看護ステーションを設置し、ご自宅で生活している患者さんのケアやリハビリテーションを行っています。また、当院では訪問看護ステーションを中心として、地域の医療機関や指定居宅介護支援事業所との連携を取っています。

これらの取り組みによって、患者さんのご希望に沿った医療を切れ目なく提供できる地域づくりに貢献していきます。

研修の様子
研修の様子

近年、医療技術は目覚ましく進歩しています。このような時代のなかで、若手医師の方には、新たな技術や知識を学ぶ姿勢を持ち続けていただきたいです。

10年後20年後には、確実に技術革新が進み、人工知能による診断や手術の件数が増えるでしょう。そのとき、患者さんに寄り添う医療の提供がいっそう求められるでしょう。若手医師の時代から、患者さんの気持ちに寄り添う医療を実践し、歳を重ねても活躍し続けられる医師になってください。

遠藤先生

地域の方々がどのようなときも健康を維持し続けられるようにという願いから、当院では健康診断人間ドックの受診を推進しています。たとえ病気が見つかっても、早期発見することができれば、体への負担の少ない治療を選択することもできます。地域の方々は、体調に異変を感じる以前に健康診断や人間ドックを利用していただき、健康の維持・増進につなげてください。

また、地域の方々が必要とする医療を提供することが、当院の務めであると考えています。そのため当院では、各診療科での診療内容の充実に加え、退院後ご自宅で生活される患者さんのケアもご用意しています。現在は、訪問看護や地域包括ケア病棟などが中心ですが、今後は訪問診療や居宅介護にも力を入れていきます。

これからも当院は、地域の方々の医療ニーズに応えるために、さまざまな形でサポートしていきます。

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  • 秋田県厚生農業協同組合連合会 秋田厚生医療センター 院長

    遠藤 和彦 先生

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