院長インタビュー

「寄り添う心」で地域医療に貢献する彩の国東大宮メディカルセンター

「寄り添う心」で地域医療に貢献する彩の国東大宮メディカルセンター
藤岡 丞 先生

医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター 院長

藤岡 丞 先生

目次
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この記事の最終更新は2019年11月19日です。

彩の国東大宮メディカルセンターは、1982年に東大宮総合病院として開設されました。その後、2015年に彩の国東大宮メディカルセンターとなりました。埼玉県がん診療指定病院としてがん診療に尽力しており、急性期疾患を扱うほか、リハビリテーションにも力を入れており、地域の健康維持に貢献しています。今回は、院長の藤岡丞先生に、本院の診療体制の特徴や地域とのつながりについて、お話を伺いました。

彩の国東大宮メディカルセンター 外観

当院は、2012年に埼玉県がん診療指定病院の指定を受け、がん診療の体制強化とサポート体制の充実に努めています。

がんの治療法には手術や放射線治療、化学療法などさまざまな選択肢があり、患者さんの状況に応じて複数の方法を組み合わせて治療を行います。これを集学的治療といいます。当院では、がんの集学的治療をするうえで必要な設備や体制を整備しています。

また、治療環境を向上させるだけでなく、がん治療を行ううえで、痛みやつらさを和らげるための「緩和ケア」にも力を入れております。外来・入院の両方に対応しており、通院が困難な患者さんに対しては、地域の医療機関と連携してケアを行うことも可能です。がんの治療に取り組む患者さんとそのご家族のQOL(生活の質)向上に努めてまいります。

オペ室の様子

当院は第二次救急医療圏さいたまの二次救急指定病院として、主に入院・手術を必要とする患者さんを受け入れています。救急外来に来られた患者さんに対しては、初期診療を行ったあと、必要に応じて各診療科の医師へ引き継いで治療を行う「ER型」を採用しています。たとえば、外傷で搬送されてきた患者さんで緊急手術が必要と判断された場合には、当院の整形外科と連携して手術を行うといった方法です。

周辺の医療機関の3次救急を補完するような形で、地域の救急医療に貢献していきたいと考えています。

手術部ホール

当院には、7つの医療チームが設置(2019年11月時点)されており、それぞれのチームに医師や看護師だけでなく、検査技師や栄養士、臨床心理士など多職種の専門スタッフが所属しています。各医療チームは、「緩和ケア」「NST(栄養サポート)」「糖尿病療養」「褥瘡床ずれ)対策」など、疾患治療のメインストリームとは少し異なりますが、患者さんのQOL(生活の質)にとって重要な課題に取り組んでいます。今後も、患者さんの状態やライフスタイルに合わせた適切な医療を提供できるように努めていきます。

メインエントランス

当院では、市民への公開講座を定期的に開催しています。病院内で行う患者教室ミニセミナーのほか、外部出張の健康講座があります。扱うテーマはさまざまで、たとえば病院で処方される薬について、内視鏡について、胃腸炎と薬についてなどです。地域の皆さんが正しい医療の知識を身につけ、医療リテラシーを高めていただくことを目標としています。このような活動を通して、地域の健康向上に貢献していきたいと考えています。

また、公開講座を開催するなかで、地域の方々ともコミュニケーションを取り、積極的に意見を吸い上げることにも努めています。

当院には「地域連携室」と呼ばれる窓口が設置されています。当院は地域に根ざした病院としてよりよい医療を提供するため、地域のクリニックや周辺の病院、福祉事業所と積極的に連携を行っています。

特にかかりつけ医との連携では、患者さんの了承のもとで診断結果の情報共有などを密に行い、病状が安定したあとも、かかりつけ医のもとで安心して治療を継続できるようにはたらきかけています。

当院のHPでは、「受診の前に」というページが設置されています。ここでは、具合の悪い部分と症状から、どの診療科を受診すればよいのかを大まかな目安として案内しています。

あくまでも目安ではありますが、初めて受診する際の手がかりにしていただき、不安な気持ちを少しでも和らげていただければと思います。

当院では、今後、人事システムによる職員データベースを構築し、これを用いた360度評価を行っていきます。これによって、職員一人ひとりが持つ強みと課題を可視化することができ、スキルアップにつながると考えています。

また、日本医療機能評価機構が実施する「職員やりがい度調査」を利用することで、職員満足度の向上を目指しています。「患者さんを笑顔にするためには、まず職員が笑顔で働くことが大切である」という考えのもと、患者さんによりよい医療を提供するためにも人材育成の強化を図っています。

当院の看護部では、研修体制の充実に力を入れております。特に、新人看護師については、1年間の研修プログラムを用意して計画的なステップアップを行っております。

また、専門知識や技術を段階的に身につけられる「クリニカルラダー制度」を取り入れており、キャリアプログラムに沿った研修を受けられる体制を整えています。外部での研修参加も推奨しており、研修費用の支援体制があるため、負担なくスキルを伸ばすことが可能です。認定・専門看護師の資格取得についても支援体制があります。

藤岡先生

当院は、治療の質はもちろんのこと、患者さんの満足度を大切にしています。病気の治療に終始するのではなく、緩和ケアやリハビリテーションなど、周辺のケアについても大切にしていきながら、地域の皆さんにとって心地のよい病院を目指していきたいと考えています。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

当院の特徴は、診療科や職種を越えたチームワークのよさであると考えています。また、教育制度が整っており、当院自体もまだまだ成長する可能性を秘めています。

この地域の患者さんのことを想い、地域医療に貢献したいと考えている方は、ぜひ当院をご見学いただけたらと思います。

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  • 医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター 院長

    藤岡 丞 先生

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