岐阜県岐阜市に位置する医療法人社団 誠広会 平野総合病院(以下、平野総合病院)は、地域に根ざし、地域を守るためにさまざまな取り組みを行っている病院です。幅広い診療科を有するとともに、急性期の治療を終えた患者さんを見守る療養病棟や、主に退院支援を行う地域包括ケア病床などを設置し、在宅医療や予防医学にも取り組むことで地域医療を支えています。
同院の特色について、医療法人社団 誠広会の理事長である平野 聡子先生に伺いました。
平野総合病院は、1970年10月に平野医院として開院しました。開院当初は内科・産婦人科・小児科のある診療所でしたが、規模を拡大し、平野病院として再スタートを切っています。その後、医療法人社団 誠広会の設立などを経て、平野総合病院と名称を変更しました。まだ開業医の数が少なかった岐阜市黒野にて、医院から病院へと規模を拡大し、地域のニーズに応えて幅広い診療を担ってきました。
法人としては、介護老人保健施設“岐阜リハビリテーションホーム”や“在宅介護支援センター平野”、“訪問看護ステーションひらの”の運営も行っています。
今後も、地域の皆さんを多方面からサポートするために、在宅介護や訪問看護、リハビリテーションなどの充実を図ってまいります。
当院には、内科、外科、泌尿器科、眼科など20の診療科があります(2020年1月時点)。幅広い診療科を備えていることから、総合的な診療が可能であり、複数の病気を持っている患者さんへの診療科別の重複検査などの負担がなく診療を受けていただけます。
地域の診療所やクリニックと協力・連携し、より効果的な医療を提供できるよう体制を整えています。
2018年12月、医療型療養病棟を設置しました。地域の急性期病院などで治療を終えて病状が比較的安定していても、引き続き病院でのケアや療養が必要な患者さんを対象としています。たとえば、急性期治療を終えてすぐご自宅に戻るのが不安な場合や、ご自宅で退院後の患者さんを迎える準備がまだ整っていないという場合などにご利用いただいています。
当院の医療型療養病棟は、在宅への復帰を目指す患者さんのケアやリハビリテーションを行う回復期機能も持っています。地域に根ざし、地域の皆さんを支えていくため、回復期・慢性期の患者さんにも安心して過ごしていただける病院づくりに努めてまいります。
在宅医療を中心とした地域密着型の医療を提供するため、地域包括ケアシステムを支えるさまざまな取り組みを行っています。
2018年10月、医療法人社団 誠広会は“訪問看護ステーションひらの”を立ち上げました。訪問看護ステーションひらのでは、通院することが難しい方に医療を提供するため、訪問看護と訪問リハビリを実施しています。
当院の訪問看護師は、患者さんのご自宅での様子を確認し、医師による診療が必要なのか、緊急性はどの程度かといったことをその場で判断して、すぐに手配することが可能です。また、ご自宅に入ってケアを行わせていただくことから、患者さんご本人はもとより、同居されているご家族とのコミュニケーションをしっかりとることも大切にしています。また、在宅で最期を迎える患者さんへのターミナルケアも実施しています。
当院は、2019年8月に地域包括ケア病床を増床しました。地域包括ケア病床は、ご自宅や介護施設に戻るための退院支援・退院調整を行っています。入院すべき病棟をすぐに判断するのが難しい方や、慢性期の病気があってもご自宅に戻れる方、地域に戻る前に準備をしている方など、さまざまな患者さんの受け入れ先となっています。
高齢化が進むなかでさまざまな医療ニーズに応えるため、ほかの医療機関や施設と連携しながら、地域一丸となって地域包括ケアシステムの構築に貢献してまいります。
当院は総合健診センターを設置し、各種健康診断を実施しています。常に健康に関心を持っていただき、積極的に健診を受けておくことで、がん、脳卒中、心疾患、生活習慣病などの予防や健康増進につなげることができます。ぜひご利用ください。なお、総合健診センターは予約制ですので、健診をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
地域の皆さんに向けて、糖尿病教室や市民公開講座を開催しています。糖尿病教室では、糖尿病療養に関する講演、病院栄養士の手作り糖尿病食の試食、血糖値や尿糖の測定などを行っています。勉強の場というだけでなく、楽しんでいただける教室づくりに力を入れています。
市民公開講座は、不定期で開催しています。2020年1月25日には“大人用おむつの正しい選び方”というテーマの講座を実施しました。大人用おむつを販売する企業からアドバイザーを迎えて、正しいおむつの当て方などを教わるという企画です。参加者の方には、身近だけれど意外と知らないこと、人にはちょっと相談しづらいことなどを学んでいただける機会になったと思います。
医師にとって重要なのは、医療の知識や技術はもとより、やはりコミュニケーション能力だと考えています。患者さんやご家族、スタッフたちと円滑なコミュニケーションを図り、信頼関係を築いていける力を身につけていくことが必要です。たとえば、患者さんやご家族に治療の説明をする際、同じように説明しても、一人ひとりの受け取り方は異なります。話し方に気をつけたり、相手の気持ちを想像しながら話したりして、上手に伝えることができるようになっていただければと思います。ぜひ、信頼される医師を目指して頑張ってください。
当院は、急性期から回復期・慢性期、人生の最終段階における医療まで、幅広い医療の提供を行っています。地域の皆さんには、“かかりつけ医”としてお気軽にご相談いただければと思っています。
また近年、平均寿命と健康寿命の差の拡大が注目されています。病気の予防や健康づくりなどによって健康寿命が延びれば、よりよい生活を送ることにもつながります。地域にお住まいの方々と共に、いつまでも健康でいられるよう、さまざまな啓発活動に力を入れてまいります。
医療法人社団誠広会 平野総合病院 理事長
平野 聡子 先生の所属医療機関
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。