治療
A型肝炎ウイルスとE型肝炎ウイルスに対しての特別な治療方法は存在せず、安静を保ちつつ急性肝炎症状をモニターすることになります。途中、劇症肝炎を発症したときには、肝移植を含めた積極的な治療方法が選択されることもあります。なお、A型肝炎ウイルスに対しては、ワクチンを用いた予防接種が可能です。
B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスについては、ウイルスに特化した治療をおこないます。B型肝炎には、インターフェロンや核酸アナログを用いた抗ウイルス治療があります。これらの治療により、ウイルスを制御しウイルスの量を減らすことができますが、完全にウイルスを排除することはできません。核酸アナログの場合は、服薬を長期に継続していくことが必要です。
C型肝炎に対しては治療薬の選択肢がここ数年大きく広がってきています。2014年7月に認可された内服薬である「ダクラタスビル」「アスナプレビル」の2剤併用療法を皮切りとして、2015年には「レジパスビル/ソホスブビル」が、2015年末には「オムビタスビル/パリタプレビル」が登場しています。近い将来には、さらなる改良が加えられ、より短期間での治療実現が可能になると期待されています。
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