検査・診断
レビー小体型認知症の診断には、一般的に“レビー小体型認知症(DLB)の臨床診断基準”が用いられます。これには、症状の項で述べた中核的特徴や支持的特徴のほか、検査で分かる特徴に基づく診断基準が明確に記されています。
実際に行われる検査としては問診のほか、以下のようなものが挙げられます。
MRI検査・CT検査
脳の形状を観察し、脳梗塞や萎縮がないかどうか確認します。萎縮がみられた場合には、その部位や程度についても確認します。
脳血流SPECT・糖代謝PET(FDG-PET)
脳がきちんとはたらいているかどうかを確認する検査です。脳SPECT検査では脳の血流の低下を確認でき、症状のみでは診断の難しい初期の認知症を診断できる可能性があります。
また、糖代謝PET検査(FDG-PET)では放射能やブドウ糖を含む薬剤を投与し、特殊なカメラで撮影することによって、脳内の糖代謝の状態から脳の機能低下を確認します。ただし、認知症に対するFDG-PETは保険適用ではありません。
これらの検査では、同じ認知症でもアルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症で画像に違いがみられるといわれています。
ドパミントランスポーターシンチグラフィ検査
ドパミンと呼ばれる神経伝達物質をうまく取り込めているかどうかを確認する検査です。薬剤を注射し、頭部の撮影を行います。レビー小体型認知症のほか、パーキンソン病の診断でも行われることのある検査です。
MIBG心筋シンチグラフィ検査
心臓の筋肉(心筋)を支配する交感神経がしっかりとして(はたらいて)いるかどうかを確認する検査です。薬剤を投与し、2回にわたって特殊なカメラで撮影を行います。
アルツハイマー型認知症との区別にも役立つ検査方法です。
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レビー小体型認知症について
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